タクシー・バス業界では、ドライバー不足への対応策として、特定技能「自動車運送業」による外国人材の採用が本格化しています。
しかし、外国人ドライバーを採用すれば、すぐに乗務を開始できるわけではありません。タクシー・バスの運転者として働くには、日本の第二種運転免許(二種免許)の取得が必要です。なかでも、専門的な交通法規や旅客の安全に関する知識が問われる学科試験は、外国人材と受入れ事業者の双方にとって大きな課題となっています。
こうした課題に対応するため、ジップラスの運転免許学科試験対策サービス「Drivey(ドライビー)」に、外国人タクシー・バス乗務員向けの「二種免許学科試験対策コース」が追加されました。
この記事では、外国人ドライバーの採用を検討しているタクシー・バス事業者に向けて、外免切替から二種免許取得までの流れ、学科試験対策の重要性、Driveyを法人で活用するメリットを解説します。
目 次
特定技能で外国人タクシー・バス運転手を採用する動きが本格化
自動車運送業は、2024年3月の閣議決定により特定技能制度の対象分野に追加されました。国が示す2024年度から2028年度までの受入れ見込数は、トラック・タクシー・バスを合わせて2万2,100人です。
タクシー・バス分野では、外国人材に日本の二種免許が求められます。海外から受け入れる場合は、特定技能評価試験や日本語試験などの要件を満たしたうえで、在留資格「特定活動」により入国し、その期間中に外免切替や二種免許取得、新任運転者研修などを進めます。
タクシー・バス運転者の特定活動期間は最長1年間で、更新はできません。期間内に日本の運転免許を取得できなければ、特定技能1号へ移行できないため、免許取得までのスケジュール管理が採用計画の成否を左右します。
一方で、外免切替から二種免許取得までをスムーズに進められれば、最長1年間の特定活動期間を大幅に短縮し、特定技能1号への移行と乗務開始を前倒しできる可能性があります。ご本人にとっては、早期に本来の業務へ就き、収入を安定させられることが大きなメリットです。企業にとっても、人材を早期に営業運行へ配置できるため、人手不足の緩和や採用効果の早期実現に加え、配属前の人件費・生活支援費などの負担軽減につながります。
参考:[国土交通省「特定技能制度における自動車運送業分野の制度概要」]
外国人ドライバーが乗務を開始するまでの主な流れ
外国の有効な運転免許を持つ人材を採用する場合、一般的には次のような流れで乗務開始を目指します。
- 外国免許や海外での運転経歴、滞在歴、必要書類を確認する
- 特定技能評価試験・日本語試験などの要件を満たす
- 在留資格「特定活動」で入国する
- 外免切替により日本の第一種運転免許を取得する
- 指定自動車教習所などで二種免許取得を目指す
- 二種免許学科試験に合格する
- 新任運転者研修を修了する
- 特定技能1号への在留資格変更後、乗務を開始する
外免切替と二種免許取得は別の手続きです。外免切替が予定どおり進まなければ、二種免許教習や試験、その後の研修にも遅れが生じます。そのため、採用段階から必要書類、外免切替、教習、学科試験、研修までを一つの工程として設計することが重要です。
ジップラスでは、法人向けの[外免切替安心パッケージ]を提供し、翻訳文の発行、知識確認・技能確認対策などを支援しています。Driveyの二種免許対策が加わったことで、外免切替の知識確認から二種免許学科試験まで、外国人ドライバーの学習を継続的に支援できるようになりました。
二種免許学科試験が外国人材の大きな壁となる理由
二種免許学科試験は、文章問題90問とイラスト問題5問の計95問で構成され、100点満点中90点以上が合格基準です。警察庁の「運転免許統計 令和7年版」によると、2025年の第二種免許試験全体の合格率は61.1%でした。普通第二種は60.8%、大型第二種は67.1%であり、日本人を含む受験者全体で見ても容易な試験ではありません。
外国人受験者には、さらに次のような難しさがあります。
- 教習所の授業や教材が日本語中心である
- 法令や標識に関する専門用語の理解が難しい
- 「必ず」「してはならない」など、設問の細かな表現を正確に読む必要がある
- 旅客を安全に運ぶ職業運転者としての判断が求められる
- 出身国と日本の交通ルールや運転習慣が異なる
試験を外国語で受験できる場合でも、学習教材や教習内容が日本語だけでは、十分に理解できないまま本番を迎える可能性があります。
問題と答えの暗記だけでなく、なぜその判断が必要なのかを母語で理解できる学習環境が欠かせません。
二種免許の不合格がタクシー・バス事業者に与える影響
二種免許学科試験の不合格は、受験者本人だけの問題ではありません。受入れ事業者には、次のような影響が生じます。
- 乗務開始が遅れ、人員配置計画にずれが生じる
- 再受験や追加教育に費用と時間がかかる
- 配属前の人件費や生活支援費の負担が長期化する
- 採用担当者や指導担当者のフォロー業務が増える
- 最長1年間の特定活動期間を圧迫する
タクシー会社では、乗務開始の遅れが営業機会の損失につながります。バス会社では、運行計画への影響に加え、公共交通を担う運転者として安全知識を確実に身につけてもらう必要があります。
だからこそ、採用後に本人任せで勉強させるのではなく、採用決定後の早い段階から学習を始め、企業側が理解度と進捗を確認できる仕組みが重要です。
Drivey「二種免許学科試験対策コース」とは
[Drivey]は、ジップラス株式会社が提供する運転免許学科試験対策サービスです。これまでの外免切替知識確認、仮免、本免、原付の試験対策に加え、外国人タクシー・バス乗務員向けの二種免許学科試験対策コースが追加されました。
Driveyは、問題を繰り返し解くだけの問題集ではありません。動画、対話型テキスト、練習問題、確認テストを組み合わせ、二種免許に必要な知識を段階的に身につける学習設計です。
日本語と5つの外国語に対応
Driveyの二種免許学科試験対策コースは、日本語に加えて次の5言語に対応しています。
- 英語
- 中国語
- ベトナム語
- インドネシア語
- ミャンマー語
外国人材が理解しやすい言語で学ぶことで、日本語の解読だけに時間を取られず、交通ルールや旅客の安全に関する知識の習得に集中できます。複数国籍の人材を採用する企業でも、統一した教材で教育を進められます。
動画と対話型テキストで「理由」から理解
まず動画で学習テーマの全体像をつかみ、対話型テキストで重要事項を整理します。そのうえで練習問題と確認テストに取り組むため、単なる丸暗記ではなく、正しい判断の理由まで理解しやすい構成です。
旅客の安全確保、危険予測、乗客を乗せて運転する際の判断など、二種免許特有の内容を体系的に学べます。
学習進捗と苦手分野を可視化
学習履歴、テスト結果、正答率を確認できるため、受講者は苦手分野を把握して効率的に復習できます。法人向けサービスでは、企業側も受講者ごとの学習状況やテスト結果を確認でき、教習開始や受験時期を判断する材料として活用できます。
Web・iOS・Androidに対応
Driveyは、パソコン、iPhone、Android端末から利用できます。通勤中や教習の待ち時間、休憩時間などを使って学習できるため、限られた特定活動期間でも継続的に試験対策を進められます。
詳しい内容は、[Drivey「外国人タクシー・バスドライバー、最大の壁は2種免許学科試験」]もご覧ください。
タクシー・バス事業者におけるDriveyの活用方法
Driveyは、採用決定後から二種免許試験まで、次のように活用できます。
1.採用決定後、早い段階から学習を開始する
外免切替の書類準備や予約と並行して、Driveyで日本の交通ルールの基礎を学びます。外免切替後に二種免許対策を一から始めるのではなく、早期に学習習慣をつくることがポイントです。
2.教習前後に理解度を確認する
教習前に動画やテキストで予習し、教習後に練習問題や確認テストで復習します。日本語で理解できなかった内容も母語で確認できるため、教習の効果を高められます。
3.企業側が進捗と正答率を確認する
法人向け管理機能を使い、未学習の範囲、苦手分野、確認テストの結果を把握します。合格水準に達していない受講者へ早めに補習や再学習を促すことで、受験直前の対策不足を防げます。
4.学習結果を次回採用の教育計画に生かす
受講者ごとの学習期間、つまずきやすい分野、試験結果を蓄積すれば、次回以降の採用・育成計画を改善できます。外国人ドライバー教育を担当者の経験だけに頼らず、再現性のある仕組みに変えることができます。
外免切替から二種免許取得までを一体で管理することが重要
外国人タクシー・バスドライバーの採用では、在留資格、外免切替、二種免許、学科試験、新任運転者研修を別々に考えると、手続きの抜けや日程の遅れが起こりやすくなります。
特に外免切替は、免許証の翻訳文、外国での滞在歴を示す書類、知識確認、技能確認など、確認事項が多い手続きです。候補者ごとに必要書類や取得ルートが異なる場合もあるため、採用前の段階から専門家へ相談することをおすすめします。
ジップラスは、外国免許証の翻訳、外免切替の知識確認・技能確認対策、Driveyによる二種免許学科試験対策まで、外国人ドライバーの免許取得を幅広く支援しています。
まとめ|外国人ドライバー採用は二種免許対策まで設計する
特定技能による外国人タクシー・バス運転手の採用を成功させるには、人材を確保するだけでなく、期限内に外免切替と二種免許取得を完了し、安全な状態で乗務を開始できる教育体制が必要です。
Driveyの二種免許学科試験対策コースは、日本語と5つの外国語に対応し、動画、対話型テキスト、練習問題、確認テストを通じて、外国人材の理解と継続学習を支援します。法人向け管理機能を活用すれば、事業者側も進捗や正答率を確認しながら、計画的に受験準備を進められます。
外国人ドライバーの採用、外免切替、二種免許取得支援をご検討のタクシー・バス事業者様は、ジップラスまでお気軽にご相談ください。
タクシー・バス事業者からよくある質問
二種免許の受験資格である「免許経歴3年以上」に、外国で免許を保有していた期間も通算できますか?
はい。日本の免許に相当する外国免許を保有していた期間のうち、免許取得後にその国に滞在していた期間は、二種免許の受験に必要な免許経歴へ通算できる場合があります。
ここでいう「3年以上」は、職業運転手として働いた実務経験ではなく、普通免許など対象となる免許を受けていた期間です。確認の際は、現在および過去の外国免許証、免許発給機関が発行した運転免許経歴証明書、パスポートや出入国記録、日本語翻訳文などを求められることがあります。必要書類や確認方法は免許取得国や申請先の都道府県により異なるため、採用段階で候補者ごとに確認することが重要です。
Drivey「二種免許学科試験対策コース」のデモを視聴できますか?
はい。法人のお客様にはデモをご案内できます。実際の動画、対話型テキスト、練習問題、確認テストの内容や、法人向けの進捗管理画面をご確認いただけます。ご希望の事業者様は、Driveyの法人窓口よりお問い合わせください。
二種免許学科試験の合格まで、どのくらいの学習期間が必要ですか?
受講者の日本語力、日本の交通ルールに関する理解度、学習時間によって異なりますが、1〜3か月程度が一つの目安です。
二種免許学科試験では、出題範囲のおよそ8割が普通免許の学科試験と共通する内容で、残りのおよそ2割が旅客輸送や二種免許特有の内容です。そのため、旅客に関する知識だけでなく、一種免許の範囲を正しく理解していることが合格の前提となります。法人で導入する場合は、採用決定後の早い段階から学習を開始し、確認テストの正答率を見ながら受験時期を決めることをおすすめします。
二種免許の取得がスムーズに進めば、特定技能1号への移行時期を早め、特定活動期間を大幅に短縮できる可能性があります。ご本人にとっては早期の乗務開始や収入の安定につながり、企業にとっては人材の早期配置、人手不足の緩和、配属前の人件費・生活支援費などの負担軽減につながるため、双方にとって大きなメリットがあります。
外国人材が来日前に、海外からDriveyを利用できますか?
はい。インターネット環境があれば、海外からも利用できます。来日前から日本の交通ルールや二種免許の学科試験対策を始めることで、入国後の限られた特定活動期間を有効に使えます。法人でのアカウント発行、利用開始時期、対象国・地域などの詳細は、Driveyの法人窓口よりお問い合わせください。
企業側で受講者の学習状況を確認できますか?
はい。法人向けサービスでは、受講者ごとの学習状況やテスト結果を確認できます。未学習者や苦手分野を早期に把握し、補習対象者の選定や受験時期の判断に活用できます。
Driveyの対応言語と、実際の二種免許学科試験の受験言語は同じですか?
Driveyは、日本語、英語、中国語、ベトナム語、インドネシア語、ミャンマー語の6言語に対応しています。一方、運転免許センターで受験できる外国語や実施方法は都道府県によって異なる場合があります。採用・教育計画を立てる際は、受験予定地を管轄する公安委員会または運転免許センターへ最新情報をご確認ください。