はじめに

日本に暮らされている外国の方の中には、仕事や生活のため車の運転をしなくてはいけないという方もいらっしゃると思います。
もちろん、外国の方でも日本の運転免許証を取得することは可能です。しかし、日本の運転免許制度は海外のものとは異なる点がたくさんあります。また日本での滞在目的、滞在期間によっても、どのやり方で免許を取るのが良いかが変わってきます。
この記事で、日本での運転免許の取得方法をおさらいしていきましょう。

外国の運転免許証があれば日本でも運転できる？

結論からいうと、外国の運転免許証を持っているだけでは日本で運転することはできません。しかし、外国の運転免許証を元に日本で運転をする方法が3つあります。

●国際免許を取得する

　日本で運転することができる国際免許（International Driving Permit）は、1949年9月19日道路交通に関する条約（ジュネーブ条約）に基づいて発行されるものと決まっています。
　国際免許の有効期限は1年間です。日本に上陸後1年間運転可能ですが、先に国際免許の有効期限が切れてしまった場合は無効となります。また、国際免許の有効期限がまだ残っていたとしても、日本に上陸後1年を過ぎると、やはり無効となります（住民基本台帳に記録されていない方の場合）。長期滞在になる場合は、早めに日本の運転免許証を取得したほうが良いでしょう。
　参考：国際運転免許証で運転できる期間

また外国免許証の国際免許は日本で発行することはできません。かならず、所持免許の発給国の免許センターや指定機関に問合せし、日本に入国する前に取得しましょう。
　参考：Driving in Japan – U.S. Embassy & Consulates in Japan

●翻訳文を添付して運転できる国

　ジュネーヴ条約様式の国際免許を発給していない国であっても、日本と同等の水準にあると定められている国・地域が発行した運転免許証をお持ちの方は、当該国の外国免許証と「日本語による翻訳文」の2点を携帯していれば日本での運転が可能となります。

「日本語による翻訳文」作成のお申込みはこちら

2023年5月現在認められている「日本語による翻訳文」の添付で運転が可能な国は以下の6ヶ国です。

1. スイス
2. フランス
3. ベルギー
4. モナコ
5. ドイツ
6. 台湾

参考：政令で定められた国等の外国運転免許証で日本国内を運転するには

●外免切替（がいめんきりかえ）をする

　国際免許、及び特例国の運転免許を持っている場合は、必要な書類を持っていれば、およそ1年間は日本国内でも運転ができることがわかりました。
しかし1年以上の長期滞在や、移住する場合はどうしたらいいでしょうか。
結論からいうと、その場合は「日本の運転免許証」を取得する必要があります。日本の運転免許を取る場合は、主に2つの方法があります。

①自動車教習所通う（合宿免許・通学免許）
②直接免許センターに行き、試験を受ける（一発試験）

元々日本に住んでいる人や、外国の免許を持たずに日本に来た方は上記の方法で免許を取得する必要があります。しかし、日本以外の国の免許を持っている方だけが使える”第三の方法”があります。それが「外免切替」です。
外免切替では、日本でイチから免許証を取得するよりもずっと簡単に、日本の運転免許を取得することができます。その代わり、日本の免許センターで「知識確認」とよばれる交通ルールや標識に関する試験と、「技能確認」という免許センターのコース内を走って、安全運転ができるかどうかを見るテストを受ける必要があります。
外免切替の良いところは、正式に日本の運転免許を取得することになるため、運転できる有効期限が長くなることです。新規取得から3年間有効で、 優良ドライバーであればその後5年間有効になります。

参考記事：外免切替は難しい？申請条件や費用など、事前準備を徹底解説

さいごに

いかがでしたか？今回は、外国の免許を所持している方が、日本で運転するための主な3つの方法をみてきました。
（1）国際免許を取得する
（2）翻訳文を取得し、外国免許に添付して運転する
（3）外免切替をする

自分に合っている方法を選び、充実した運転生活を手に入れましょう。