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免許合宿が延泊になるケースは?延泊の場合の期間や料金なども解説

免許合宿は、短期間に集中して免許を取れるのが特徴のひとつです。まるでリゾートホテルのような宿舎や、専属シェフの料理やケーキバイキング、交通費の支給など教習所がそれぞれ独自のサービスを打ち出しているので、合宿の日程を確保できれば楽しく学べる環境も用意できます。

しかし免許合宿には普通車ATの場合は最短で14日間(13泊14日)、普通車MTの場合は最短で16日間(15泊16日)かかり、教習スケジュールも詰まっています。期間が長いため「うまくカリキュラムをこなせなくて、延泊になったらどうしよう?」「延泊になったら、追加費用はどのくらいかかるの?」と不安になる方もいます。

この記事では延泊が心配で免許合宿という選択肢に迷っている人のために、免許合宿が延泊になるケースや延泊の期間や割合、追加料金、延泊にならないための対策などについて解説します。基本的な延泊の知識を得たうえで、免許合宿に臨みましょう。

免許合宿が延泊になるよくあるケース 

免許合宿で延泊が必要になるケースは約10%と、それほど多くありません。しかし実際延泊が必要になる人がいないわけではないので、延泊になりやすいケースを知り対処しておくことで、予定通り教習を進められるよう準備しておきましょう。

体調不良で教習が受けられない

慣れない場所で体調を崩して教習が受けられなかったり、検定に落ちたりして延泊が必要になるケースがあります。初めての教習というだけでなく、知らない人たちと一緒の生活なので、知らず知らずのうちにストレスが溜まってしまうことは少なくありません。

新型コロナへの対処により、教習所の体調不良者に対する扱いも厳しくなっています。風邪や花粉症、疲れや、ストレスによる頭痛などでも教習が受けられない可能性があります。

家の都合で一時帰宅をする必要があった

ほとんどの教習所が、基本的に自宅への一時帰宅を認めていません。毎日朝から晩まで教習スケジュールが組み込まれているため、一時帰宅のあいだに受けられなかった教習の遅れを取り戻すのが困難だからです。

また合宿を行っている教習所は、原則として住民票がある都道府県の合宿を受けられないところが多く、必然的に遠方の自宅から距離がある教習所に宿泊することになります。「ちょっと用事ができたから帰宅する」というのも認められないのが通常です。

一時帰宅が認められるケースとしては、次のような例があります。

  • 年末年始
  • あらかじめ伝えている予定(病院の検査・結婚式・法事・学校行事など)
  • 仮免で3回不合格が出た場合
  • もともと一時帰宅を認めている教習所

やむを得ない事情で一時帰宅をした場合、教習の日数が繰り越されて延泊が必要になります。免許合宿に参加する際には、あらかじめスケジュールを確認して予定が重複しないようにしましょう。

乗り越し・各試験が不合格になってしまった

技能教習では、最低限受けなければならない教習時間数が決まっています。この時間内で運転に必要な技能を習得する必要があるため、運転が上手な人とそうでない人で教習の進み具合に差が出ます。課題の練習に手こずってもう一度同じ内容の教習を受ける場合、最低限の教習時間内で終了できず教習期間が延長になります。これが「乗り越し」です。

乗り越しになったり、学科試験や技能試験で不合格になったりすると、免許合宿が延泊になります。坂道発進の半クラッチや縦列駐車など技能で苦手なものがあるなら、指導員のアドバイスに耳を傾け、落ち着いて課題に取り組みましょう。

また技能には向き不向きがあるので人によって進度にバラつきがでることもありますが、学科試験は面倒くさがらずに取り組めば、さほど進捗に差が出るものではありません。免許合宿に来て、学科試験で落ちて延泊になるのはもったいないこと。勉強は日々の空き時間に、少しずつおこないましょう。

寝坊や遅刻で教習が受けられなかった

教習所の朝は早く、免許合宿によっては朝8時ごろから教習が始まります。早起きが苦手な人や時間の管理が苦手な人は、教習時間に遅刻するケースも見られます。

また合宿で知り合った仲間との交流が楽しくて、夜遅くまで遊んでしまうこともあるでしょう。特に飲酒をしてしまうと、なかなか朝早く起きられず、寝坊や遅刻をするケースも出てきます。

免許合宿で延泊になる人の延泊期間と割合

ここでは延泊になる方の割合と延泊期間について解説します。

免許合宿で延泊になる人の割合はさまざま

免許合宿の期間は約2週間。その期間に免許を取得できる人がほとんどですが、中には試験に落ちてしまったり、必要な教習を受けられなかったりして延泊してしまう方もいます。延泊する割合は年間で全体のおよそ1〜2割程度です。

参加した免許合宿によっては、20人全員が期間内にストレートで免許を取得できる場合もあれば、延泊の人数が多いときもあります。延泊になるか否かは自分の頑張りによる要因も多いので、きちんと教習に集中しましょう。

免許合宿は期間が短くてもカリキュラムに無駄がないので、最短での免許取得が可能です。しかし漫然と教習を受けていても、きちんと理解できていなければ卒業は難しくなります。学科も教習さえ受ければ試験に合格するというわけではありません。

期間内に終わらせるという目的意識をもち、空き時間に復習し、技能では教官の話にしっかり耳を傾けてください。

免許合宿の延泊は1カ月以内

延泊の期間で多いのは、2〜3日程度です。遅刻して受けられなかった教習や、技能でうまく行かなかった場合の補講日数分、延泊になります。

また修了検定を毎日おこなわず、1日おきや曜日指定で行っている教習所の場合は注意が必要です。たとえば修了検定を月、水、金と決めている教習所なら、月曜日の終了検定に落ちたら水曜日の試験まで修了検定を受けられません。

中には仕事の都合などで、長期間自宅に戻らなければならないケースもあります。長期の延泊を必要とする場合、9カ月以内(教習の有効期限)に免許を取れば、通いでも合宿でも基本的には問題ありません。しかし2〜3日程度の延泊なら続けて宿泊可能な合宿所が多いですが、4日以上になると再入校手続きが必要になる教習所もあります。合宿の追加料金やスケジュール調整などの面からも、延泊の最長は1カ月程度が一般的でしょう。

やむを得ず合宿所に戻れない事態が発生した場合は、自宅から通える範囲内の教習所に転校するという手段もあります。どうしても一時帰宅が必要になった際には、まずは教習所に相談してみてください。

免許合宿が延泊になった場合の追加料金

免許合宿が延泊になった場合、技能教習や検定、宿泊費用といった追加料金が発生します。合宿に必要なギリギリの金額で想定してしまうと、お金が足りなくなってしまうかもしれません。合宿にかかる費用は、多めに準備をしておきましょう。また追加料金は以下の表を参考にしてください。

内容 金額
技能教習(補講) 4,000~6,000円/1時限
限技能検定(終了検定)/卒業検定 5,000~8,000円/1回
宿泊・食事代 4,000~9,000円/1泊

宿泊料金は4,000〜9,000円と差がありますが、これは宿泊する部屋のタイプやシーズンによるものです。相部屋よりも一人部屋のほうが金額は高くなり、ホテルの宿泊はさらに値段が高い傾向があります。延泊になった場合、それまで宿泊していた宿泊施設とは異なる部屋タイプに変更になる可能性もあります。

延泊にかかる料金が心配なら、参加予定の合宿の追加費用を事前に調べておくと安心です。また既定の日数以内なら追加料金が発生しない、延泊保証がついている教習所もあります。

免許合宿で延泊しないために気をつけること

身内の不幸のようなやむを得ない事情でなければ、延泊にならないように注意できます。延泊にならないための手段を知って、延泊を避けましょう。

体調に気をつけて教習を受ける

体調を崩して教習を欠席しても、延泊になります。2週間近い期間、慣れない環境で生活しなければならないため、生活リズムを崩さずに早寝・早起きを心がけましょう。朝はしっかり朝食を食べ、夜は疲れを残さないように早めに眠ります。

体調不良には風邪のほかに、花粉症や寝不足、ストレス、アレルギーなどが考えられます。持病の場合は薬を持参し、よく寝られない場合は枕や音楽、アロマなどで工夫すると良いです。

また新型コロナウイルス感染症の対策で、教習所も入所者の人数制限や検温などの対策を取っています。しかし共同生活する以上、感染リスクはゼロではありません。感染症に関しては次のような自衛策が必要です。

  • マスクを多めに持っていく
  • アルコール消毒や手洗いうがいをこまめにする
  • 自分用の携帯アルコールスプレーを持参する
  • 複数人での飲食を避ける
  • 各自治体の新型コロナ感染情報を確認する
  • 必要以上に会話や外出をしない
  • 合宿所のコロナ対策と感染した際の対処方法を確認する

延泊が嫌だからと、体調の悪さを隠して教習に参加すると、まわりの人に迷惑をかけてしまいます。コロナ感染症が疑われる症状が出た際には、正直に伝えて指示を受けましょう。

時間管理をしっかり行う

寝坊や遅刻により教習を欠席してしまうと、延泊になります。寝坊や遅刻こそ、早寝・早起きなどの時間管理により避けられるもの。それでも一人で起きる自信がないのなら、相部屋の宿泊施設を選択して同居人に起こしてもらっても良いでしょう。

またよくあるのが、合宿で親しくなった友達と夜遅くまで遊んでしまうケースです。教習所によっては、朝8時前から教習が始まるので、友達と夜遅くまで語り合うのは控えてください。もしも飲酒をした場合は、飲んだ仲間と「〇時に集合しよう」など時間を取り決め、現われなかった際にはお互いに電話を入れる約束をすると良いです。

もしも遅刻しそうな場合は、「間に合わないかも」と思った時点で教習所にすぐに連絡をしましょう。

合宿中もきちんと食事を摂る

合宿の食事事情もさまざま。免許合宿では慣れない場所のせいもあり、食が進まない場合もあるでしょう。豪華な食事付きのプランもあれば、食事なしの合宿、調理器具付き自炊プランなど、食事内容は合宿によって異なります。自分に合った食事が取れる合宿を選んでください。

食事内容をあまり気にしない方は、食事にかける手間や費用を気にして、コンビニ弁当や菓子パンなどで済ませてしまいがちです。しっかり栄養をとらないと、体調不良につながり延泊の原因になります。朝・昼・晩の三食、栄養バランスの取れた食事を取るように心がけてください。

免許合宿で延泊しないための試験対策 

延泊にならないためには、学科試験に一発合格する必要があります。ここでは学科試験に受かるためのポイントを解説します。

学科試験の勉強は計画的に行う

「試験なんて受かるだろう」と簡単に考えている人ほど、学科試験で失敗してしまいます。学科試験は交通マナーや法律に関する試験なので、〇×式で答えられるといっても簡単なわけではありません。

合宿中に学科試験は2回あり、最初の山場は合宿の中間にあたる7日目あたりにおこなわれる修了試験です。入校してから最初の一週間が過ぎるのは、あっという間。試験は一夜漬けで勉強してどうにかなるようなものではないので、計画的にスケジュールを組んで勉強しましょう。

合宿のスケジュールはぎっしり詰まっていますが、工夫すれば1日2〜3時間程度の空き時間を作れます。すき間時間を使って、効率的に予習や復習をおこなってください。 また試験問題は記憶力が問われ、ひっかけ問題が多い傾向があります。友達と予想試験問題を繰り返し出し合って、楽しく学ぶのも効果的です。

技能試験は焦らず落ち着いて

技能試験は、仮免取得時と本免許取得時の2回おこなわれます。最初に100点を持っていて、ミスがあるごとに点数が減っていく減点方式です。合格ラインは70点で、70点を下回ると不合格になります。

試験のコースは、当日まで教官から教えてもらえません。そのため初めてのコースに焦ったり慌てたりすることもあるかもしれません。しかし、車の運転に焦りは禁物です。教官への安全運転のアピールにもなるので、安全確認は大げさなくらいにおこない、冷静に運転しましょう。

赤信号を無視するような大きなミスはともかく、小さなミスを1回しただけでは不合格にはなりません。小さなミスをしたとしても、合格を信じて諦めずに最後まで試験に取り組んでください。

免許合宿の保証を利用するのもおすすめ

免許合宿によっては、延泊の保証がついているものがあります。合宿でいう「保証」とは、試験に落ちたり補講が必要になっても追加の費用が発生しない仕組みです。

保証の内容は各合宿によって異なりますが、最短卒業日数にプラスで1週間程度までカバーできるところが一般的。延泊する多くの方が2〜3日程度の延泊で済んでいるので、保証を使えばたいていの延泊はカバーできるでしょう。

しかし、仮免許試験は3回不合格になると、その時点で合宿が中断され一時帰宅しなければなりません。また仮免許試験の費用(1,700円/1回)は保証対象ではないので、試験を受けるたびに費用が発生します。

保証を利用すると延泊になったときの負担が軽くなるので、延泊が心配な方にはおすすめです。合宿先を探す際に、保証の有無や内容を確認しておくと良いでしょう。

規則正しい生活と試験対策でスムーズに免許を取ろう

免許合宿なら、自分の好きな地域の合宿所で約2週間を過ごし、最短期間での免許取得を目指すことができます。通いよりも教習スケジュールが過密なので延泊を心配する方も多いですが、8〜9割の方が延泊なしで卒業しています。

延泊を避けるためには、体調にも気を遣いつつ、教習をスムーズに進めなければなりません。そのために体調管理・時間管理・試験対策が重要です。また合宿によっては延泊に対する保証制度が充実していて、延泊の費用を全額もしくは一部カバーしてくれるので、合宿の予約をする前に確認しておきましょう。

保証があったとしても、延泊すると帰りの交通機関を再度予約しなおしたり、面倒な手続きが発生することもあります。交通機関のキャンセル料などが発生する可能性もあるため、延泊にならないに越したことはありません。合宿中はできるだけ規則正しい生活を送り、入念な試験対策でスムーズに合宿を卒業しましょう。

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ジップラス編集部 運転免許コンシェルジュ

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