原付免許を取得するには、原付免許試験を受ける必要があります。
本記事では原付免許の取得費用とその内訳を解説し、受験資格や必要書類についても説明します。さらに、試験を受けるときの一日の流れも紹介するので、これから原付免許を取得する人はぜひ参考にしてください。
原付免許を取得する際の費用と内訳
原付免許試験を受け、免許証の交付を受ける際は、受験料・免許証交付手数料・原付講習受講料の8,050円が必要です。それぞれの内訳は次のとおりです。
費用名 | 金額 |
受験料 | 1,500円 |
免許証交付手数料 | 2,050円 |
原付講習受講料 | 4,500円 |
※消費税は非課税です。
受験料
受験料は原付免許試験を受けるために必要な費用です。万が一、不合格となって再び受験する際は、再度支払う必要があります。
免許証交付手数料
免許証交付手数料は原付免許証を受け取る際に必要な費用です。原付免許試験に合格し、免許証が交付される際に支払います。
原付講習受講料
原付免許試験に合格して免許証の交付を受けるには、実車を使った講習が必要です。原付講習受講料はその費用です。
免許証交付手数料と同様に、基本的に原付免許試験に合格した場合に支払います。ただし、試験前に原付講習を受講する必要がある地域では、受講日に支払います。
原付免許取得で必要な資格・書類
原付免許試験を受けるために必要な資格と、書類についてみていきましょう。
受験資格
原付免許試験を受けるには、次の条件を満たす必要があります。
- 16歳以上であること
- 過去に免許取消処分を受けた人は受験前1年以内に取消処分者講習を受講し、欠格期間を満了していること
なお、原付免許試験は、住民登録をしている都道府県の運転免許試験場や運転免許センターで受験します。住民登録のない都道府県の会場では受験できないので注意しましょう。
必要書類
原付免許取得に必要な書類は、受験者の状況によって異なります。
運転免許証を取得するのが初めての人
初めて運転免許証を取得する場合は、次の書類が必要です。
- 本籍の記載がある住民票の写し
- 本人確認ができる書類(健康保険の被保険者証・パスポート・マイナンバーカード・有効期間内にある住民基本台帳カード・学生証・社員証 など)
- 申請用写真(縦3センチ・横2.4センチで無帽、正面、上三分身、無背景で申請前6ヶ月以内に撮影したもの)1枚
本人確認ができる書類は、原付免許試験の申請者が本人であることを確認するために提示します。
住民基本台帳法の適用を受けない人
日本国籍を持たない人で、住民基本台帳法の適用を受けない人は、次の書類が必要です。
- パスポートや外務省の発行する身分証明書、または権限のある機関が発行する身分を証明する書類
- 本人確認ができる書類(健康保険の被保険者証・在留カード・特別永住者証明書・学生証・社員証 など)
- 居住地に滞在していることを証明できる書類(寄宿先の世帯主やホテルの支配人などが確認できる住居証明書)
- 申請用写真(縦3センチ・横2.4センチで無帽、正面、上三分身、無背景で申請前6ヶ月以内に撮影したもの)1枚
本人確認ができる書類は、パスポート以外を提示する必要があります。
すでに運転免許証を持っている人
農耕トラクターや小型除雪車などの小型特殊自動車の運転免許証を持っている場合は、次の書類が必要です。
- 取得している運転免許証
- 申請用写真(縦3センチ・横2.4センチで無帽、正面、上三分身、無背景で申請前6ヶ月以内に撮影したもの)1枚
すでに所有している運転免許証を提出するので、本人確認用の書類は不要です。
原付免許試験を受けるときの一日の流れ
原付講習を実施している運転免許試験場や運転免許センターで受験すると、最短一日で原付免許は取得できます。その際の一日の流れは次のとおりです。
- 試験に申し込む
- 適性試験を受ける
- 学科試験を受ける
- 原付講習を受ける
それぞれ詳しく解説します。
1.試験に申し込む
運転免許試験場や運転免許センターに行き、受付時間内に申し込みをします。受付時間は会場によって異なるので、必ず事前に公式サイトで確認しましょう。
また、試験が実施される曜日が限定される会場や、事前予約制の会場もあるため注意しましょう。
2.適性試験を受ける
適性試験は視力・運動能力などが一定の基準を満たしていることを確認し、事故を未然に防ぐ目的でおこなわれます。
適性試験の項目 | 適性を認める基準 |
視力 | 両眼で0.5以上あること(一眼が見えない場合は、他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.5以上であること) |
運動能力 | 安全な運転に必要な認知が可能であり、ハンドルやその他の装置を不自由なく操作できること |
学科試験に進むには、適性試験に合格する必要があります。
3.学科試験を受ける
学科試験では、正しい交通ルールやマナーに関する問題が出題されます。制限時間は30分、出題総数は48問で、そのうち文章問題が46問、イラスト問題が2問です。
文章問題は1問につき1点、イラスト問題は1問につき2点の配点で、50点満点のうち45点以上獲得すれば合格です。
4.原付講習を受ける
適性試験と学科試験に合格した後は、実車を使った原付講習を受けます。この講習を受けないと原付免許は取得できません。
原付講習は長袖・長ズボンなど、原付の運転にふさわしい服装で受けます。履きものはサンダルやハイヒールではなく、靴の用意が必要です。
地域によっては、原付講習が別日になる場合もあります。また、運転免許試験場や運転免許センターで原付講習を実施していないエリアでは、事前に指定の場所で原付講習を受講した後、定められた期間内に適性試験と学科試験を受ける場合もあります。
原付免許試験に関するQ&A
原付免許試験でよくある質問にこたえていきます。
合格率はどれぐらい?
原付免許試験を受ける人の中で合格となるのは、全国平均でおよそ二人に一人です。一回の試験で合格するには、テキストや問題集を使って、出題の傾向をつかむことが大切です。
合格したらすぐ乗れる?
適性試験と学科試験に合格して原付講習を受講すれば、その日のうちに免許証の交付を受けられるためすぐに乗れます。
当日受けられない場合もある?
次の場合は当日受験ができない可能性があります。
- 過去に無免許運転で検挙されたことがある場合
- 運転免許の拒否、保留、取消、停止などの行政処分を受けている期間中である場合
- 無免許運転や取消などで欠格期間(受験できない期間) 中である場合
- 運転免許証を取得しているが、違反点数により免許の取消又は停止の基準に達している場合
- 過去に取消処分を受け、1年以内に取消処分者講習を受講していない場合、又は受講はしているが取消処分者講習終了証明書を持ってきていない場合
- 幻覚の症状を伴う精神病や、発作による意識障害・運動障害をもたらす病気であって政令で定めるものや、その他の安全な運転に支障をおよぼす恐れがある病気として政令が定めるものにかかっている人や認知症の人、アルコールや麻薬などの中毒者など、欠格事項に該当する場合
仮に受験して合格した場合も、これらの事実が明らかになった際は、免許取消や免許の拒否、保留処分を受ける可能性があります。
事前に原付免許の取得費用を把握しておこう
原付免許の取得には、受験料1,500円・免許証交付手数料2,050円・原付講習受講料4,500円が必要です。
原付免許の取得に必要な資格は16歳以上であることと、過去に免許取消処分を受けた人は講習を受講して欠格期間を満了していることです。また、受験申し込みの際は、自分の状況にあわせた書類を準備してください。
原付免許は原付講習を実施している会場で受験すると、最短一日で取得できます。テキストや問題集を使って出題の傾向をつかみ、万全の準備のうえで臨みましょう。