原付免許を取得するにはどうすれば良いのか詳しく知りたい人に向けて、原付免許の取り方や免許取得費用を解説します。
原付免許試験の際に必要な書類と資格、試験当日の流れも説明するので、しっかりと把握して試験に臨み、原付免許を取得しましょう。
原付免許を取得する方法
原付免許は最短1日で取得可能です。普通免許など他の免許のように、規定の学科講習や技能講習がないため、教習所に通う必要はありません。
STEP1.原付免許試験に合格する
原付免許を取得するには、まず学科試験に合格しなければなりません。各都道府県にある最寄りの運転免許センターや運転免許試験場で受験します。
STEP2.原付講習を受ける
学科試験に合格したあとは、技能や安全に関する原付講習を受講します。原付講習を受講後に免許が交付される流れです。
原付免許試験で必要な資格・書類・費用
原付免許を取得するための受験資格や、試験当日の必要書類、取得費用について詳しく解説します。
受験資格がある人
原付免許試験の受験資格は次の通りです。
- 16歳以上
- 視力が両眼で0.5以上であること
視力はメガネやコンタクトなど視力矯正器具の使用が認められています。そのため、裸眼での視力が足りなくても矯正視力が0.5以上であれば問題ありません。メガネやコンタクトが必要な人は、忘れずに持参しましょう。
片眼が見えない人は、他眼の視野が左右150度以上であり、視力が0.5以上であれば受験可能です。また、過去に取消処分など(初心取消を除く)を受けた人の場合は、1年以内に「取消処分者講習」を受講しているうえで、欠格期間が経過していれば受験できます。
受験日時
各都道府県の運転免許センターにもよりますが、東京都の原付免許試験の受験日は平日のみです。月曜から金曜の間しか受けることはできず、土・日・祝・年末年始(12月29日~1月3日)は休みです。
時間は午前と午後に分かれているため、都合の良いほうを選べます。ただし、午前の受験者が多く受付で定員に達した場合は、午後受験となる場合があります。
東京都の受験受付時間は次の通りです。
- 午前受験の受付:午前8時30分から午前9時05分まで
- 午後受験の受付:午前9時30分から午前11時30分まで
午後に受験する場合も、受付時間は上記の通り午前9時半からです。受験は午後であっても受付のために午前中に運転免許センターへ行く必要があります。午後は受験受付ができないため注意しましょう。
受験費用
原付免許の取得費用は、総額で8,050円です。内訳は次の通りです。
受験料 | 1,500円 |
免許証交付料 | 2,050円 |
原付講習受講料 | 4,500円 |
万が一試験に不合格だった場合は再受験が可能ですが、合格するまで受験するたびに受験料がかかります。
必要書類
当日の必要書類は、「初めて運転免許証を取得する場合」と「住民基本台帳法の適用を受けない場合」、「運転免許証を持っている場合」の3パターンで異なります。
それぞれ詳しく解説するので、不備のないように準備して行きましょう。
初めて運転免許証を取得する場合
初めて運転免許を取得する場合に必要な書類は、次の通りです。
- 本籍(国籍など)が記載された住民票の写し(コピー不可)
- 本人確認書類
- 申請用写真(縦3×横2.4cm)
マイナンバーが記載されていない住民票の写し(コピー不可)を提出します。マイナンバーが記載されている場合は、ナンバー部分をマスキングして提出しましょう。
海外赴任などで住民票を除票されている場合は、戸籍謄本、戸籍抄本または本籍が記載された住民票の除票に加えて、一時帰国証明書(滞在証明書)と、住所が確認できる身分証明書の写しが必要です。
本人確認書類とは、本籍(国籍等)が記載された住民票の写し以外の本人確認書類のことです。例えば、マイナンバーカード、健康保険証、パスポート、住民基本台帳、在留カード、特別永住者証明書、学生証などが該当します。
申請用写真は、無帽で正面を向いた無背景のバストアップ写真を用意しましょう。6ヶ月以内に撮影したものが有効です。写真は運転免許センターでも撮影できます。
住民基本台帳法の適用を受けない場合
住民基本台帳法の適用を受けない場合の必要書類は、次の通りです。
- 旅券など(パスポート)
- 本人確認書類
- 免許申請上の住所に関し、居住地に滞在していることを証明する書類
- 申請用写真(縦3×横2.4cm)
住民基本台帳の適用を受けない人は、パスポートと、パスポート以外の本人確認書類が必要です。
パスポート以外の本人確認書類は、健康保険証や在留カード、特別永住者証明書、学生証、社員証などの身分を証明できるものが該当します。
「免許申請上の住所に関し、居住地に滞在していることを証明する書類」とは、滞在しているホテルの支配人の証明書や、寄宿先の世帯主の証明書のことです。申請用写真は、初めて免許を取得する場合のものと同様です。
運転免許証を持っている場合
運転免許証を持っている場合に必要なものは次の通りです。
- 運転免許証
- 申請用写真
既に運転免許証を持っている場合は持参しましょう。免許証と写真のみで受験可能で、写真は運転免許センターでも撮影できます。
原付免許試験当日の流れ
原付免許の試験当日の流れを説明します。しっかり把握して当日に備えましょう。
1.適正試験の実施
まずは適正試験を受けます。適性試験でチェックされる項目は次の通りです。
- 年齢
- 聴力検査
- 色彩識別検査(赤・青・黄の区別)
- 運動能力検査
- 視力検査
年齢は16歳以上で、聴力検査では90db(デシベル)の音を10m離れていても聞き取れるかを確認します。なお、補聴器の使用も可能です。
色彩識別検査では、信号機の赤・青・黄色の識別に問題がないかを検査し、運動能力検査では身体機能障害などがないかも確認されます。
視力検査は両眼で0.5以上あるかを確認する検査です。メガネ・コンタクトの使用が可能なので忘れずに持参してください。
2.学科試験の実施
原付免許の学科試験では、正しい交通ルールの理解や交通マナーについて問われます。学科試験の詳細は次の通りです。
- 試験時間:30分
- 選択問題:46問(各1点)
- イラスト問題:2問(各2点)
- 90%以上の正答で合格
市販のテキストや問題集、無料のアプリなどで勉強して臨みましょう。全部で48問の問題を30分以内に解き、50点中45点以上取れれば合格です。
時間配分やひっかけ問題に注意して、一発合格を目指しましょう。
3.原付講習の実施
学科試験合格後に受ける原付講習は、約3時間です。実際に原付バイクに乗って安全に正しく原付バイクに乗るための技能を学びます。 原付講習の内容は次の通りです。
- 基本操作
- 基本走行
- 安全運転の知識
原付講習を受けるには、原付バイクを運転できる恰好をしていなければなりません。服装と靴は次の通りです。
- 長袖
- 長ズボン
- 運動靴
万が一転倒した時にもケガをしにくいように、長袖・長ズボンは必須です。また、ヒールやサンダルは不可であるため、スニーカーなどの運動靴で行きましょう。
原付免許の取得に関するQ&A
事前予約は必要なのか、一日で取得可能かなど原付免許を取得する際に気になる疑問を解消していきましょう。
原付免許試験の予約は必要なのか
原付免許試験は、受ける地域によっては予約が必要です。東京都では予約が不要であるため、直接希望日の受付時間に受付をすれば受験できますが、前日予約のみで当日は受付していない都道府県もあります。
例えば山形県では、前日までに事前予約を済ませておかないと受験できません。それぞれの都道府県や免許センターによって異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
原付免許を一日で取得できる場所は?
運転免許センター・運転免許試験場であれば即日交付が可能です。ただし、都道府県によっては試験日が限られていたり、月に数回しかなかったりする場合もあります。
東京都では平日月曜から金曜まで毎日受験が可能であり、免許証も即日交付されますが、学科試験に不合格になってしまった場合は再受験が必要です。
再受験は受付時間の都合上、翌日以降になる可能性が高いため、原付免許が必要になる事情がある場合は、スケジュールに余裕を持って考えておきましょう。
また、警察署や警察庁舎で試験をおこなっている都道府県もありますが、警察署や警察庁舎で受ける場合、即日交付ではありません。免許証交付までには約4週間かかるため、早く取得したい場合は運転免許センターで受験しましょう。
普通免許を持っている場合は原付を運転できる?
普通自動車の運転免許を取得している場合は、排気量が50cc以下の原付に乗ることができます。 排気量が51cc以上のバイクに乗る場合は、普通二輪免許や小型二輪免許が必要です。
取り方を把握して原付免許をスムーズに取得しよう
原付免許は、最短即日で取得できます。必要書類を提出し、適性試験と学科試験に合格したら技能の講習を受け、晴れて免許取得です。
必要書類は抜けや漏れがないように確認して準備しましょう。メガネやコンタクト、補聴器を使用している人はそれらも忘れずに持参してください。
学科試験は〇×の二択式で、知識を持って臨めば難しい問題ではありませんが、50点中45点以上で合格と、合格基準がやや厳しくなっています。市販の問題集や無料のアプリでも事前学習が可能なので、しっかり勉強して一発合格を目指しましょう。
学科試験合格後の原付講習では、実際に原付バイクに乗ります。原付バイクに乗れる服装・靴でなければ受講できないため、長袖・長ズボン・運動靴で行きましょう。
試験当日の持ちものと流れを把握しておけば安心です。準備してスムーズに進め、原付免許を取得しましょう。
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