免許を取得する方法には、教習所に通う方法と免許合宿に参加する方法があります。免許合宿のほうが費用を抑えられる傾向にあるため、安く済ませたい人は免許合宿がおすすめです。
しかし、それでも20〜30万円ほどの費用がかかります。費用に不安を感じる方は免許ローンを活用するのも一つの手段です。
本記事では免許合宿の費用相場や、免許ローンの活用について詳しく解説します。
目次
免許合宿の費用の相場は?
免許合宿の費用は教習所や宿泊先、時期などによって異なります。特に地方では、多くの教習所が混雑している時期と空いている時期でそれぞれ異なる金額設定にしています。
少しでも安く済ませたい場合は、空いている時期、いわゆる「閑散期」を選んで免許合宿に参加しましょう。
なお、混雑している「繁忙期」は学校が休みになる2月~4月、7月~9月上旬を指します。空いている「閑散期」は4月~5月、10月~12月あたりです。
免許合宿費用は教習所や地域にもよりますが、大体の相場は次の通りですす。
繁忙期 | 30万円~34万円 |
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閑散期 | 19万円~24万円 |
なお、教習所に通学する場合、繁忙期で32万円~38万円、閑散期で23万円~28万円なので、免許合宿は通学よりも数万円安いことがわかります。
免許合宿は通学+合宿代になるから割高になるのではと思われがちですが、「短期間に集中して取り組める」「地方の教習所が多い」「複数の教習生を集中的に見られるので効率が良い」といった理由から料金を抑えられています。
免許ローンの特徴
免許ローンは免許を取得するためのローンです。どのような特徴があるのかを解説します。
他のローンに比べて金利が低い
免許ローンは他のローンに比べて、金利が低く設定されています。例えばカードローンの金利は平均で年18.0%ぐらいですが、免許ローンは9.0%程度です。
金利が低い一番の理由は、利用目的が免許取得に限定されていることです。また、学生や主婦、無職の人でも借りやすいように低く設定されているようです。
頭金が必要ない
頭金がゼロでローンが組めるのも、免許ローンの特徴の一つです。一般的なローンでは頭金や担保を用意する必要があります。しかし、免許ローンは使用目的が免許取得に限定されており、借入額も多くないため、頭金をゼロにしていることがほとんどです。
学生や主婦でも組める
住宅や車などのローンでは無収入の人がローンを組もうとしても、審査が通らないケースも多くあります。しかし免許ローンは他のローンに比べて審査が緩い傾向があり、学生や主婦のように無収入の人でも組める可能性があります。
また保護者の承諾があれば18歳から申し込めるのも、免許ローンの特徴です。
支払い方法が選べる
免許ローンは、一回目の返済日を教習が済んでから後に設定できる「スキップ払い」や、何回かにまとめて返済する「ボーナス払い」といった方法も選択できます。
スキップ払いを利用すれば、たとえば学生が就職する前の春休みに免許を取得し、就職してから返済を開始することも可能です。
免許ローンを利用して免許合宿に参加するメリット
ローンを組んで免許合宿に参加することにどのようなメリットがあるのでしょうか。
費用が安く短期間で免許が取得できる
免許合宿は教習所よりも費用を抑えられます。また免許取得に集中できるため、短期間で免許を取得できます。
たとえば学生が春休みに免許を取りたい場合、就職前で手元にまとまったお金がなくてもローンを組めば合宿に参加可能です。
免許が必要な仕事に早く就ける
職種によっては免許が採用条件になっているケースもあります。この場合、多くの企業では求職活動の段階で免許を持っていなくても、実際の就業までに免許を取得できれば良いとされています。
免許ローンを利用すれば、就業前の金銭事情に関わらず、仕事に就く前に免許を取得しておくことも可能です。
免許ローンの種類とそれぞれの特徴
免許ローンには次の3つの種類があります。
- 信販会社の免許ローン
- 銀行の免許ローン
- 大学生協の免許ローン
それぞれの特徴やメリット、デメリットを詳しく説明します。
信販会社の免許ローン
信販会社、いわゆるカード会社の免許ローンです。教習所が信販会社と提携しているので教習所の窓口でも申し込めますが、代理店やWebサイトでも手続き可能です。
信販会社によって異なりますが、金利は年10〜13%程度です。
銀行の免許ローン
銀行によっては免許取得を目的として利用できるローンがあります。
銀行の免許ローンは、満20歳以上で安定した収入があれば申し込めます。20歳未満や無収入、学生、主婦は審査が通りにくいのがデメリットです。
大学生協の免許ローン
大学生であれば大学生協の免許ローンを利用するのも一つです。実質金利が9%と低く設定されているのが特徴です。信販会社や銀行の免許ローンより審査が緩い傾向にありますが、保護者の承諾が必要になります。
ただし、利用できるのは大学生協が指定する教習所に限ります。合宿提携校は全国に88校です。(2022年11月現在)
免許合宿でローンを申し込む手順と必要書類
免許ローンの申し込み方法を詳しく説明します。なお、どの申し込み先でもほぼ同じ手順です。
免許ローン申し込みの手順
ここでは免許ローンを申し込む手順を説明します。
- 免許合宿を予約する
- 手続きする
- 必要書類を送る
- 審査開始
- 電話にて本人確認
- 審査結果
1.免許合宿を予約する
まずは教習所を選びます。
銀行や信販会社の免許ローンを利用する場合はどこの教習所でも選べますが、大学生協の場合は指定された教習所の中から選ぶことになります。免許合宿はさまざまな地域に存在し、プラン内容や参加の時期によって金額が異なります。いろいろな要素を総合的に鑑みて、自分にあった教習所を探しましょう。
2.手続きする
銀行や信販会社のWebサイトにある申し込みフォームを利用します。申し込みフォームでは申し込み者の氏名・住所・連絡先電話番号、メールアドレスを記入し送信します。
3.必要書類を送る
申し込み先の銀行・信販会社から申し込みに関するメールや手紙が届くので、借入希望金額や振込先口座、本人確認書類(健康保険証、パスポートなど指定された書類の中から選択)などを提出します。
4.審査開始
提出した情報を元に審査がおこなわれます。提出された情報に不備や不明な点があれば、連絡があるので対応しましょう。不備がなければ1週間ほどで審査結果が出ます。
5.電話にて本人確認
申し込みをした銀行や信販会社の担当者が電話で本人確認をします。必ず本人が電話に出て対応しましょう。度々電話に出られなかった場合は、折り返して連絡するようにしてください。
6.審査結果
本人確認が完了すれば、審査結果が送られてきます。通常1週間程度かかります。
一日でも早く手続きをしたい人は、申し込む前に合宿先を決めておく、早めに保護者の了解を得ておくなど、事前の準備を済ませておきましょう。ただし、万一審査が通らなければ通うことができなくなってしまうため、申し込み手続き自体はローンの審査を待ってからにしましょう。
必要書類
いずれの申し込みでも必要な書類はほぼ同じです。ここで、免許ローンを申し込むのに必要な書類を説明します。
- 本人確認書類(健康保険証、パスポートなど)
- 未成年の場合は保護者の同意書
- すでに仕事を持っている人は、給与証明書、返済に利用する金融機関の通帳やカードなど
また、大学生協の場合は組合員であることが必須条件なので、組合員証や学生証が必要です。
免許ローンを組むときの注意点
免許ローンを組む際の注意点を解説します。
金利が発生する
免許ローンに限らず、ローンを組むときは金利が発生します。免許ローンは他のローンに比べると金利が低いものの、借入額が多ければそれだけ金利もかかります。
ローンを申し込む際には、返済額と金利をシミュレーションして、月々の返済額を確認しておくことが大切です。
審査に落ちることもある
ローンを組むには審査に通る必要があります。「貸したお金をきちんと返せるかどうか」という審査です。
審査に通らなかった場合は、合宿をキャンセルしなければなりません。
返済を滞納するとブラックリストに載る
返済が滞ってしまうとブラックリストの対象になってしまいます。ブラックリストに名前が載ると、他のローンが組めなくなります。また、クレジットカードを作ることもできません。
ローンを組む際は、無理のない返済計画かどうかをしっかりと確認しておきましょう。
免許合宿の資金がない場合は免許ローンがおすすめ
免許ローンを利用すると、手元にお金がなくても免許を取得できます。ローンによっては仕事に就いてから返済を開始できるのもメリットです。
比較的気軽に利用できる免許ローンですが、返済額は無理のない金額を設定し、返済プランはしっかり立てておきましょう。就職の目途がたっていなかったり、給与額の詳細が決まっていない状態でローンを組んでしまうと、返済が滞ってしまう可能性があります。
借りられる額=返済できる金額とは限らないため、自身の収入や生活に合った無理のない返済金額を設定することが大切です。