125㏄のバイクに乗るには、小型限定普通二輪免許が必要です。小型限定普通二輪免許は、法改正により、普通自動車免許を持っていれば最短2日で取得できるようになりました。
本記事では125ccの小型バイクに乗りたい人へ向けて、小型二輪免許を取得する方法を詳しく解説します。125㏄バイクの特徴や原付・中型・大型バイクとの違いや免許証が交付されるまでの流れ、取得期間と費用についても解説するので、小型バイクに乗りたい人は必見です。
目次
125ccバイクは「小型限定普通二輪バイク」を指す
125ccバイクとは、排気量51~125cc未満の「小型限定普通二輪バイク」のことです。乗るためには、「小型限定二輪免許」または「AT限定小型二輪免許」のどちらかが必要です。
125㏄バイクは車体や保険も比較的安く、小回りが利くため街で乗るには便利でしょう。2人乗りも可能ですが、最高法定速度は60km/hであるため、高速道路は走行できません。125ccバイクの特徴を見ていきましょう。
原付・中型・大型バイクとの違い
125㏄バイクは、原付バイクや他の中型、大型バイクとどう違うのでしょうか。まずは原付バイクとの違いを解説します。
原付バイクとの違い
- 二段階右折をしなくても良い
- 条件を満たせば二人乗りできる
- 30km/hの速度制限がない
原付バイクは右折時に二段階右折をしなければなりませんが、125㏄バイクには必要ありません。また、速度制限は原付が30km/hであるのに比べ、125㏄バイクは60km/hです。原付バイクは2人乗りが禁止されていますが、125ccバイクの場合、免許を取得してから1年以上が経過していれば2人乗りも可能です。
中型・大型バイクとの違い
- 排気量
- ナンバープレートの色
- 125㏄バイクは高速道路走行不可
- 125ccバイクは16歳から乗れる
排気量とナンバープレートの色の違いは次の通りです。
125㏄バイク | 中型バイク | 大型バイク | |
排気量 | 51㏄~125㏄ | 126㏄~400㏄まで | 400㏄以上(制限なし) |
ナンバープレートの色 | 51~90㏄:黄色 91~125㏄:ピンク | 125~250㏄:白 251㏄以上:緑枠 | 緑枠 |
125㏄バイクは高速道路を走行できませんが、中型・大型バイクは高速道路を走行できます。また、125㏄バイクと中型バイクは満16歳以上から免許取得が可能ですが、大型バイクは18歳以上からしか乗れません。
125ccバイクは普通免許や原付免許では乗れない
125ccバイクは、普通自動車免許や原付免許では乗ることができません。あくまでも「普通二輪(小型限定)」以上の二輪免許が必要です。
普通免許で乗れない二輪車の詳細は次の通りです。
- 小型二輪(AT/MT):51~125cc以下
- 普通二輪(AT/MT):126~400cc以下
- 大型二輪(AT/MT):401cc以上
普通自動車免許で乗れる二輪車は「原付バイク」だけです。普通自動車免許だけでは排気量50cc以上、最高時速30km以上のバイクは乗れないことを覚えておきましょう。
125ccまでのバイクに必要!小型限定普通二輪免許の取得方法
125ccバイクに乗るには「小型限定普通二輪免許」が必要です。「AT限定」と「MT」があり、どちらも教習所を利用するか一発試験を受けるかの2つの方法で取得可能です。
1.教習所に通って取得する
教習所へ通って免許を取得する場合の流れと費用相場を解説します。教習所入校から免許取得までの流れは次の通りです。
- 教習所へ入校
- 適性検査
- 1段階目の学科教習・技能教習
- 2段階目の学科教習・技能教習
- 卒業検定
- 住民票のある地域の運転免許試験場で本免許学科試験
- 合格後、小型二輪免許証交付
何も免許を持っていない人の場合、小型二輪免許の取得費用相場はAT限定で約10万円から、MTで約12万円からとなります。
2.運転免許試験場で一発試験を受ける
一発試験は、教習所を利用せず運転免許試験場で直接試験を受ける方法です。学科試験・適性試験・技能試験の3種類に合格すれば、免許証が交付されます。
独学で合格できれば、教習所に通わない分、費用を抑えて最短日数でバイク免許が取得できます。ただし、技能試験に一発合格するためには、実際のバイクで運転や操作の感覚を掴んでいないと難しいでしょう。
一発試験を受ける場合の流れは次の通りです。
- 学科試験
- 適性試験
- 後日に技能試験
- 合格後、取得時講習を受講
- 小型二輪免許証の交付
学科試験と適性試験のあと、続けて技能試験を受けることはできないため、後日改めて技能試験を受験しに行く必要があります。なお、普通自動車運転免許を持っている人は学科試験が免除されます。
試験日と受験場所は次の通りです。
- 試験日:平日のみ
- 受験場所:居住地域の運転免許試験場(免許センター)
受験資格は次の通りです。
【受験資格】
- 年齢:満16歳以上
- 視力:視力が両眼で0.7以上、かつ、一眼でそれぞれ0.3以上であること(メガネ・コンタクト可)
- 聴力:10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること(補聴器可)
- 運動能力:自動車等の安全な運転に必要な認知、またはハンドルその他の装置を随意に操作できるなど、運転に支障を及ぼす身体障害がないこと(障害がある場合は補助手段を講じることにより支障がないこと)
免許の取得費用は、免許費用の6,100円に加えて取得時講習の受講料16,200円となり、合計22,300円です。内訳は次の通りです。
【費用22,300円の内訳】
- 受験料2,600円
- 試験車使用料1,450円
- 免許証交付料2,050円
- 取得時講習受講料(普通二輪用):16,200円
不合格の場合は、合格するまで再受験が可能です。ただし、再受験をするたびに受験料・試験車使用料がかかります。
【普通免許あり】125㏄バイク免許(小型限定普通二輪免許)の取得期間と流れ
普通自動車免許では、原付には乗れますが125ccバイクに乗ることはできません。125㏄バイクに乗るためには小型二輪免許が必要ですが、法改正により最短2日間で免許が取得できるようになりました。詳しい背景を紹介します。
2018年7月の法改正により、最短2日間で取得可能に
普通自動車免許を持っている人が小型二輪免許を取るには、学科1時間と技能10時間の合計11時間の教習が必要です。AT限定小型二輪の場合でも学科1時間と技能8時間の合計9時間は教習を受ける必要があります。
これまでは「第1段階の技能教習は1日最大2時限まで」「第2段階は最大3時限まで」という規定があったため、最短のAT限定小型二輪を取得する場合でも3日以上は必要でした。
しかし、2018年7月に道路交通法が改正され、普通免許を持っている人が小型二輪免許を取る場合の「1日に受けられる技能教習時間の上限」が引き上げられました。
改正後は、「第1段階が1日5時限まで」と上限数が大幅に増加したのです。これによって、最短2日間(AT限定の場合)で小型二輪免許が取れるようになりました。
教習所で免許取得するまでの流れ
普通自動車免許を持っている人が、教習所を利用して小型二輪免許を取るまでの流れを紹介します。教習所入校から免許証取得までは次の通りです。
- 教習所へ入校・説明
- 運転適性検査
- 第一段階技能教習(3時間)
- 第二段階学科教習(1時間)・技能教習(5時間)
- 卒業検定
- 合格後、卒業証明書発行
- 運転免許試験場で適性試験
- 免許証交付
流れは教習所に通学する場合・合宿に参加する場合ともに同じです。ただし、合宿のほうが教習所の決めた効率的なスケジュールに従って集中して教習を受けるため、卒業までの日数は短くなります。
通学する場合でも、「2日間コース」という短期集中型のコースを設けているところもあります。これを利用すれば、通学でも最短2日間で卒業が可能です。ただし、すべての教習所に2日間コースがあるわけではないため事前に確認してください。
【普通免許あり】小型限定普通二輪免許の取得費用
普通自動車免許を持っている人が小型二輪免許を取る際の取得費用を紹介します
教習所に通う場合の費用相場
教習所を利用する場合、普通免許を持っていると約9万円~程度が費用相場です。AT限定とMTでは、AT限定のほうがMTより約1万円程度安いところが多くなっています。
ただし、教習所やプランによって異なるため、詳しい料金は通いたい教習所のホームページや資料で確認しましょう。教習所によっては小型二輪プランそのものを設けていない場合もあるので、あらかじめ確認しておくと安心です。
なお、自分で教習予約を取るプランの場合、仕事や学校などの都合にあわせて教習へ通えますが、必ず希望の日時に教習予約が取れるとは限らない点に注意しましょう。年末年始などは教習所自体が休みである場合も多いため、時期によっては余裕を持って計画的にスケジュールを組む必要があります。
教習所の「2日間コース」の費用相場
普通自動車免許を持っている人向けに、「2日間コース」という集中的に学べる通学コースを用意している教習所もあります。
この場合、通常の教習プランにプラス約2万円程度とやや料金が高くなりますが、「教習上限数までまとめて教習を受け、最短期間で小型二輪免許を取りたい」という人にはおすすめです。
教習所によっては「2日間コース」がなかったり、定員制であったり実施曜日が決まっていたりする場合もあるため、あらかじめ確認しておきましょう。
合宿免許に通う場合の料金相場
普通自動車免許を持っている人が合宿免許に通う場合の料金相場は約9万円程度です。こちらも合宿先や教習所のプランによって異なるため、詳しくは確認してください。
合宿免許費用のおもな内訳は次の通りです。
- 入所料金
- 教習料金
- 検定料金
- 教材費
- 宿泊費
- 食費(1食・2食・3食付きなどプランによって異なる)
- 保険料
また、合宿先までの交通費を卒業特典として支給(上限あり)してくれるところも多くなっています。
この他にも、検定に失敗または補習が必要となって延泊が発生した場合の延長保証が含まれているところもあります。教習所やプランによって異なるため、事前に確認しておきましょう。
合宿免許の場合、費用は通学とあまり変わりませんが、短期間で集中的に教習が受けられることや、自分で教習の予約を取る必要がないこと、同じ免許取得を目指す仲間とともに学べるといったメリットがあります。ただし、合宿免許で小型二輪免許を取得できるところは少ないため、気になる教習所がある場合は小型二輪を扱っているか問い合わせてみましょう。
125ccバイクで楽しくお出かけ!小型限定普通二輪免許の取得を目指してみよう
125ccの小型バイクは小回りが利くため、通勤・通学などの街中で乗るのに最適です。車体が小さく細い路地も走行しやすいため、満員電車や渋滞を回避して移動することもできるでしょう。
高速道路は走行できませんが、免許取得から1年以上経過しているという条件を満たせば、2人乗りも可能です。旅先でゆっくりとツーリングを楽しむのも良いでしょう。
125ccバイクに乗るためには、小型限定普通二輪免許が必要です。普通自動車免許を持っていても、普通免許で乗れるバイクは原付のみであるため、別に小型限定二輪免許を取らなければなりません。しかし、法改正によってこれまでよりも短い「最短2日間」という期間で取得が可能になりました。
小型限定二輪免許を扱っている教習所で免許を取得し、125㏄バイクで楽しく出かけましょう。
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