履歴書の資格欄に、自動車普通免許(普通免許)を記載するべきか迷っている人も多いのではないでしょうか。資格欄に記載する際には、いくつかのマナーが存在します。
本記事では、普通免許を履歴書に記載する際に知っておきたいマナーをわかりやすく解説します。免許の種類や取得日を確認する方法もあわせて解説するので、履歴書に記載する際に役立ててください。
目次
普通免許は履歴書に記載するべき?
運転免許の有無は、履歴書に必ず記載しなければならないわけではありません。しかし、運転を要する業務が含まれている募集元であれば、運転免許があると有利に働く可能性があるため、記載しましょう。
また、募集元が選考で迷った際には、免許を持っている人を優先的に採用する可能性があります。そのため、運転が不要な業務でも、運転免許を持っている場合は履歴書に記載するのがベターです。
運転免許を履歴書に書くときのマナー
履歴書に運転免許を記載する際には、略式ではなく正式名称で記載する、資格欄の一番上に記載するなどのマナーがあります。
略式ではなく正式名称で記載する
履歴書の資格欄には正式名称で記載するのが基本的なマナーです。普通免許は、「普通自動車第一種免許」または「普通自動車第二種免許」と記載します。AT限定はMTも運転できると勘違いされることがあるため、正式名称の後に「(AT限定)」と記載するようにしましょう。
運転免許は、全部で15種類存在します。それぞれの正式名称は、次の通りです。
種別 | 略式名 | 正式名称 |
第一種運転免許 | 大型 | 大型自動車第一種運転免許 |
中型 | 中型自動車第一種運転免許 | |
準中型 | 準中型自動車第一種運転免許 | |
普通 | 普通自動車第一種運転免許 | |
大特 | 大型特殊自動車免許 | |
大自二 | 大型自動車二輪車免許 | |
普自二 | 普通自動車二輪車免許 | |
小特 | 小型特殊自動車免許 | |
原付 | 原動機付自転車免許 | |
引 | 牽引自動車第一種運転免許 | |
第二種運転免許 | 大二 | 大型自動車第二種運転免許 |
中二 | 中型自動車第二種運転免許 | |
普二 | 普通自動車第二種運転免許 | |
大特二 | 大型特殊自動車第二種免許 | |
引二 | 牽引自動車第二種運転免許 |
正式名称に続く語句は合格・認定・取得など、資格の種類によって異なります。運転免許の場合、1文字分のスペースを空けて「取得」と記載します。
運転免許は資格欄の一番上に記載する
履歴書の資格欄には、基本的に取得年月日が古いものから時系列で記載します。しかし、他に資格を取得している場合でも、運転免許は一番上にまとめて記載するようにしましょう。
なぜなら、運転免許は、採用担当者が重視する資格の一つだからです。先頭に記載すると、採用担当者が運転免許の有無や種類を把握しやすくなります。複数の運転免許を持っている場合は、取得年月日の古いものから順に記載しましょう。
和暦・西暦は統一する
履歴書の資格欄には、資格の取得年号を記載するスペースがあります。取得年号の記載は、西暦でも和暦でも問題ありません。しかし、学歴や職歴などの他の項目と異なると採用担当者が混乱するため、履歴書内で統一するようにしましょう。
取得日による書き方の違いに注意する
道路交通法の改正により、2017年3月12日から普通免許の分類が変更になりました。従来の普通免許で運転可能な車両総重量は5トンまででしたが、2017年3月12日以降に普通免許を取得した方は3.5トンの車までになっています。
法改正に伴い、2017年3月12日以前の普通自動車免許は名称が「準中型自動車免許(5t限定)」に変更されました。
なお、具体的な書き方例は、「普通免許を履歴書に書くときの例・見本」で解説します。
普通免許を履歴書に書くときの例・見本
ここからは、履歴書に普通免許を記載する際の例を紹介します。
普通自動車第一種運転免許の場合
普通自動車第一種運転免許の記載例は、次の通りです。
年 | 月 | 免許・資格 |
20〇〇 | 〇〇 | 普通自動車第一種運転免許 取得 |
履歴書の資格欄に「普通自動車第一種運転免許 取得」と記載します。普通免許には第一種と第二種が存在するため、間違えないように注意しましょう。両方を取得している場合は、取得年月日が古いものから記載します。
2017年3月11日以前に取得している場合
2017年3月12日に道路交通法が改正され、運転免許の種類に「準中型自動車免許」が追加されました。2017年3月11日以前に普通免許を取得している場合は、採用担当者に5トン未満の小型トラックが運転できることがわかるよう、次のように記載しましょう。
年 | 月 | 免許・資格 |
20〇〇 | 〇〇 | 普通自動車第一種運転免許(現5トン限定準中型) 取得 |
取得年月日を確認し、募集元の業務内容や職種に応じて記載方法を工夫することが大切です。
オートマチック限定(AT限定)の場合
普通自動車第一種の中でもオートマチック限定の場合、履歴書には次のように記載します。
年 | 月 | 免許・資格 |
20〇〇 | 〇〇 | 普通自動車第一種運転免許(AT限定) 取得 |
ただし、募集元からマニュアル免許の所持を問われない場合は、「(AT限定)」の省略が可能です。
普通自動車第二種運転免許の場合
普通自動車第二種運転免許の記載例は、次の通りです。
年 | 月 | 免許・資格 |
20〇〇 | 〇〇 | 普通自動車第一種運転免許 取得 |
20〇〇 | 〇〇 | 普通自動車第二種運転免許 取得 |
普通自動車第二種免許は、普通自動車第一種免許を持っていなければ取得できません。そのため、履歴書の資格欄には、普通自動車第一種免許、普通自動車第二種免許の順に記載します。
複数の免許を取得している場合
自動車やバイクなど複数の免許を取得している場合は、取得年月日が古いものから時系列で記載します。
年 | 月 | 免許・資格 |
20〇〇 | 〇〇 | 普通自動車第一種運転免許 取得 |
20〇〇 | 〇〇 | 普通自動車第二種運転免許 取得 |
20〇〇 | 〇〇 | 普通自動二輪車免許 取得 |
他にも複数の資格を取得しており、履歴書に記載しきれない場合は、業務内容との関連性が高いものから優先させましょう。業務内容との関連性が低い資格は、省略しても問題ありません。
自身の運転免許証の種類と取得日を確認する方法
履歴書の資格欄には、自身が持っている運転免許の種類と取得年月日を正確に記載する必要があります。運転免許の種類と取得年月日は、運転免許証で確認できます。
運転免許証の中央下部から種類名を確認できる
取得した運転免許の種類は、運転免許証の中央下部の「種類」と記載された表で確認できます。種類は全部で15種類あり、運転免許証には「大型」や「普通」などの略式名で記載されています。
履歴書には正式名称で記載するのが一般的なマナーなので、略式名で記載しないように注意しましょう。
運転免許証の左下部から取得日を確認できる
運転免許の取得年月日は、運転免許証の左下部に記載されています。住所の下に記載されている年月日は交付日なので、間違えないように注意しましょう。取得年月日の記載欄は3行あり、各行の左側に記載された文字が運転免許の種類を表しています。
行 | 文字 | 運転免許の種類 |
1行目 | 二・小・原 |
|
2行目 | 他 | 上記以外の第一種運転免許 |
3行目 | 二種 | 二種免許 |
複数の運転免許を持っている場合は、最初に取得した種類の取得年月日が記載されています。そのため、運転免許証だけでは、各運転免許の正確な取得年月日を確認できないのが現状です。
全ての運転免許の取得年月日を知りたい場合は、警察署で運転免許経歴証明書を取得しましょう。運転経歴証明書とは、次の内容を証明できる書類です。
- 過去に失効した運転免許
- 過去に取り消しを受けた運転免許
- 現在持っている運転免許の種類
- 運転免許の取得年月日 など
なお、証明書を取得する際には、1通につき数百円から1,000円程度の交付手数料が必要です。
履歴書に普通免許を書くときのルールを事前に把握しておこう
普通免許は、履歴書の資格欄に記載します。記載する際には略式ではなく正式名称で記載する、資格欄の一番上に記載するなどのマナーがあります。採用担当者の心証を良くするためにも、マナーに沿って記載しましょう。
自身が持っている運転免許の種類と取得年月日は、運転免許証で確認できます。ただし、複数の運転免許を持っている場合、正確な取得年月日がわからないため、警察署で運転経歴証明書を取得する必要があります。
普通免許を履歴書に記載するマナーを把握し、まずは書類選考の通過を目指しましょう。