運転免許を合宿で取るべきかどうか、悩んでいませんか。運転免許取得のためには、通学だけではなく、宿泊施設に滞在する合宿という方法もあります。通学と合宿どちらにするか迷った際は、それぞれのメリット・デメリットを知ったうえで選ぶようにしましょう。
この記事では、運転免許を合宿で取るメリット・デメリットや費用を安くおさえるコツ、注意点などを紹介します。本記事を参考にすることで、合宿を利用すべきか判断できるようになります。ぜひ最後までご覧ください。
目次
免許合宿とは?
運転免許を合宿によって取得することを、免許合宿と呼びます。通学して教習を受けるのではなく、宿泊施設に滞在しながら短期集中で教習を受けます。
免許合宿では、住まいに近い場所や教習所ではなく、離れたところで免許取得を目指すことも特徴です。教習所に通う場合、特に繁忙期は技能教習の予約が取りにくく、なかなか思うようにスケジュールが組めない可能性があります。
想定よりも免許取得に時間がかかる恐れもありますが、免許合宿はあらかじめスケジュールが決められているため、きちんと取り組めば当初予定している期間内で免許取得が可能です。次の章からは、具体的に運転免許を合宿で取るメリットを見ていきましょう。
運転免許を合宿で取るメリット
運転免許を合宿で取る場合、以下のようなメリットがあります。
- 短期間で免許が取れる
- 費用が安い
- 食事を用意してもらえる場合がある
- 観光や旅行気分を味わえる
- 人との出会いがある
免許合宿のメリットを知り、利用すべきなのか検討しましょう。
短期間で免許が取れる
運転免許を合宿で取るメリットは通学よりも短期間で卒業できることです。一般的に通学は1〜3カ月程度かかることが多いですが、合宿であればAT限定免許の場合、最短2週間で卒業可能です。
また教習のスケジュールがあらかじめ決められているため、予約やスケジュール管理の手間を省けます。できるだけ早めに免許を取得したい人は通学よりも合宿のほうが良いでしょう。
費用が安い
通学より費用が安く設定されていることも、運転免許を合宿で取るメリットです。合宿と通学の費用を比較すると、トータルで5~10万円程度の差があります。
また、泊りこみで教習を受ける免許合宿の費用には、通常宿泊費や食事代が含まれています。さらに、教習所によっては、自宅からの交通費も負担してもらえます。できるだけ費用をおさえたい人にとっても、免許合宿はおすすめできる選択肢です。
食事を用意してもらえる場合がある
免許合宿の費用に食事代が含まれている場合、食事の心配は必要ありません。食事内容をセールスポイントにしている教習所もあり、「食事」を基準に合宿先を選ぶのもおすすめです。たとえば次のような例があります。
- 専任シェフ在籍で食事の質が高い
- 提携レストランの食事を選べる
- 地元の食材をふんだんに使用
- 和・洋・中の日替わりメニューあり
- 週に1度はケーキバイキング など
毎食をバイキング形式で提供していたり、追加費用がかからず提携している教習所近くの飲食店で食事を取れたりするプランもあります。
3食付きの免許合宿プランであれば、合宿中の食費はかかりません。なかには夕食だけなど1食や2食のプランの場合あるので、「食事付きプラン」とある場合、何食提供されるのかよく確認しておきましょう。
観光や旅行気分を味わえる
周辺に観光エリアが多い地域を選べば、観光や旅行気分を味わえるメリットもあります。合宿期間中、ご当地グルメを楽しんだり、観光スポットを巡ったりして、楽しい思い出をつくれます。
教習所によっては、観光やカヌー、スキー、レンタルサイクルなどのアクティビティがついているプランもあります。旅行気分を味わいながら楽しく免許を取得したい人は、旅行で行ってみたい地域での免許合宿を検討しましょう。
人との出会いがある
免許合宿では、宿舎で他の参加者と交流することも多いです。相部屋やツインルームの場合、自由時間にはずっと同じ人と過ごすことになる可能性があります。
入校から卒業まで一緒に行動することで、「免許取得」という同じ目的を持った人同士だからこそ仲間意識も芽生え、自然と参加者と仲良くなれます。また、教習で行き詰まったときに一緒に頑張れる仲間がいると心強く感じ、途中で挫折するリスクも減らせるでしょう。
通学の場合、個別でスケジュールを組み、長い期間他の人と行動をともにすることはありません。新しい出会いを求めている人にとっても、免許合宿はおすすめです。
運転免許を合宿で取るデメリット
免許合宿にはメリットだけではなく、いくつかデメリットもあります。
- まとまった休みを取る必要がある
- マイペースに教習を受けられない
- コミュニケーションを取るのが苦手な人にはストレス
- 都市部での道路運転に慣れない可能性がある
それぞれ順に見ていきましょう。
まとまった休みを取る必要がある
免許合宿は、短期集中で決められたスケジュール通りに教習を受けるため、ある程度まとまった休みを取らなければ参加できません。AT限定免許であっても、最短2週間は休みを確保する必要があります。
学生の場合、夏や冬の長期休みを利用すればまとまった休みを取りやすいですが、社会人だと2週間以上の休みを確保するのは難しいでしょう。一方、通学であれば自分の都合にあわせて教習を受けられるため、社会人の方は通学を選択する場合が多いです。
マイペースに教習を受けられない
免許合宿は、自分の好きなように教習を受けらません。短期間で教習を終えるためのスケジュールが組まれており、そのスケジュールに従うことを前提に、免許取得を目指します。
通学の場合は、いつどの教習を受けるのか自分で決められるため、自由度が高いです。年末年始や卒業式のときに帰宅できるよう、一時帰宅プランのある合宿もありますが、通常プランの費用よりも高く設定されています。
コミュニケーションを取るのが苦手な人にはストレス
コミュニケーションが不得意な人の場合、免許合宿を苦痛に感じる可能性があります。免許合宿では、慣れない土地で初対面の人たちと交流し、共同生活しながら免許を取得します。
そのため、人見知りや場所見知りの人は、ストレスを抱えながら合宿に参加することになるでしょう。コミュニケーションを取るのが苦手な人は、部屋タイプを相部屋ではなくシングルルームにすることをおすすめします。
都市部での道路運転に慣れない可能性がある
合宿所は、都市部ではなく遠方にあることが多いです。地方と都市部では道路事情が異なるため、特に都市部での運転が主となる人は注意が必要です。
免許合宿中、路上教習は道幅が広く交通量も少ない状況で行うことが多く、都市部のような狭い道や混雑した道での教習機会はあまりありません。実際に免許をとった後に運転するのが都市部であれば、道幅が狭かったり交通量が多い状況に慣れるまで、時間がかかる可能性があるでしょう。
費用や期間を通学した場合と比較
免許合宿と通学で免許を取得する場合、費用や期間が異なります。ここでは、どれくらい費用と期間が違うのか、詳しく見ていきましょう。
通学と合宿との費用比較
通学と合宿との費用は、以下のように5〜10万円程度差があります。
種類 | 費用目安 |
通学 | 20~30万円 |
合宿 | 18~25万円 |
教習所によって費用は前後しますが、合宿のほうが安いです。またどちらも、MTではなくATの免許取得の場合、1万円前後費用をおさえられます。
合宿では保障がつけられる
免許合宿は、検定や技能で不合格となり追加で教習を受ける場合、追加料金がかかりません。通学の場合は、卒業までの保証がなく追加教習の料金を支払う必要があります。保証の観点でも、免許合宿のほうがお得です。
通学と合宿との期間比較
通学と合宿との期間は、以下のように大幅に違いがあります。
種類 | 期間目安 |
通学 | 3~6カ月程度 |
合宿 | 2~3週間程度 |
通学でも合宿でも運転免許を取得する際、学科教習では26時限、技能講習ではMTで34時限以上、ATで31時限以上の教習時限が必要です。
どちらも同じ時限が必要ですが、通学の場合、予約を取って教習を受ける必要があり、スケジュールの調整が難しいと次の教習まで何週間も空いてしまう可能性があります。学校・アルバイトで忙しい場合や、春休みなどの繁忙期は、スケジュール調整が特に困難になるでしょう。
合宿の場合は、最短で免許を取得するスケジュールが組まれるため、予約の必要がありません。効率よくスムーズに免許を取りたい人にとって、免許合宿は最適です。
免許合宿の費用を節約するコツを紹介
免許合宿のほうが費用が安いとは言え、18〜25万円はなかなか簡単に出せる金額ではありません。そこでこの章では、免許合宿の費用を節約するコツを紹介します。
- 春休みや夏休みの繁忙期を避ける
- キャンペーンを利用する
- 宿泊施設は一人部屋を選ばない
春休みや夏休みの繁忙期を避ける
教習所の繁忙期を避けることで、免許取得の費用をおさえられます。学生が通いやすい長期休暇の時期は繁忙期となり費用が高めに設定されています。
春休みや夏休みなどの時期は避けて、免許合宿の費用を節約しましょう。
キャンペーンを利用する
教習所やプランによっては、お得に利用できるキャンペーンがあります。早割やインターネット割、グループ割などを適用させることで、費用をおさえられるでしょう。
また、特典として温泉の入浴券や食事券などを提供している教習所やプランもあります。キャンペーンや特典の内容は、希望する教習所に問い合わせてみましょう。
宿泊施設は一人部屋を選ばない
部屋のタイプを選べる場合、一人部屋を避けることで費用をおさえられます。大人数の部屋のほうが費用は安くなっているためです。また宿泊施設を選べる場合は、免許合宿専用の施設である校内宿舎にすると、ホテルや旅館などより安いです。
「大人数でも苦にならない」「短期間の寝泊りのため場所はどこでも構わない」という人は、相部屋や校内宿舎を選ぶと節約になります。
免許合宿に関する注意点
最後に、免許合宿で注意すべきポイントを紹介します。
- 追加教習となった場合は宿泊施設の料金追加の可能性
- 繁忙期は早めに予約する
- プランや保証内容は教習所によって異なる
追加教習となった場合は宿泊施設の料金追加の可能性
追加教習が必要になったときに備えて、宿泊施設の費用はどうなるのか事前に確認しておくことが大切です。教習には追加で費用がかからなくても、延泊代が発生する可能性があるためです。
免許合宿で延泊が必要になる人は10%程度。確率としては低いですが、体調不良などやむをえない事情が発生する可能性も考慮し、万が一に備えて追加料金の有無を確認しておくと安心です。延泊の費用は場所によって異なりますが、1日当たり2,000円〜4,000円程度です。
繁忙期は早めに予約する
春休みや夏休みなどの繁忙期に免許合宿を利用したい場合は、できるだけ早めに予約しましょう。繁忙期は予約がとりづらくなり、定員オーバーでキャンセル待ちになってしまう可能性があります。
繁忙期の免許合宿を希望している人は、数カ月以上前から予約を入れると安心です。なお、17歳でも免許合宿に参加できますが、仮免の試験は18歳以上しか受けられません。仮免の試験を受けるまでには1週間程度かかるため、17歳の場合、予約が取れるのは18歳になる1週間前の日程からとしている教習所が多いです。
プランや保証内容は教習所によって異なる
自分の利用したいプランや欲しい保証内容があるのか、事前に確認することも重要です。宿泊プランや保証内容などは教習所によって異なるためです。
できるだけ費用をおさえたい場合は、自分で食事を用意する自炊プランや、卒業まで追加料金が発生しない保証内容がおすすめです。少しぜいたくをしたい人は、ホテルに泊まれるプランなどを検討しましょう。
免許合宿には費用や期間の面だけでなくメリットがたくさん
運転免許を合宿で取る場合、通学よりも短期間かつ安い費用になる可能性が高いです。また、遠方の教習所を選ぶ場合、旅行気分を味わえるメリットもあります。
しかしながら、まとまった休みを取らなければ参加できません。スケジュールも決められており、マイペースに教習を受けられないこともデメリットです。
免許合宿にかかる費用をよりおさえるためには、4〜6月、もしくは9月以降の閑散期がおすすめです。割引キャンペーンや特典などがあれば、積極的に利用すると費用を節約できます。免許合宿で、効率よくスムーズに免許を取得しませんか。