教習所に入学してから全行程の流れについて、またその流れで絶対に抑えておかなければならない期限や期間について複雑で悩んでいませんか?ここで説明する全体の工程を理解すれば、卒業までの過程だけでなく、全体の期間や各所の期限についてまで分かるようになります。又、教習所へ入学してから卒業するまでの全体の流れの中で、特に学科試験の合格が出来ず、当初の予定が大きく狂い、不安になる学科試験対策とその攻略法についてもお伝えします。読み終えて頂ければ、自動車学校での教習ライフで悩むことはもうありません。高校や大学とは一味も二味も異なるキャンパスライフ、素敵な一生の思い出にしてくださいね。
目次
申込から卒業検定、免許取得までの流れ
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教習所へ申込
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入校手続き(オリエンテーション)
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適性検査
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第1段階
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修了検定
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仮免学科試験
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第2段階
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卒業検定
という流れで進んでいきます。
上記が教習所での流れとなり、その後、免許を手にするまでの流れが以下となります。 -
免許センターの本免学科試験
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免許GET
3.の適性検査とは?
適性検査とは視力検査、色彩判別能力、聴力検査と運動能力検査とアンケート形式で行う運転適性検査があります。例えば視力検査で普通車免許の場合、、両目で0.7以上、片目0.3以上が求められます。もし、片目が0.3未満であっても、もう片方の視力が0.7以上でかつ、視野が左右150度以上あれば裸眼でもOKです。その視力に満たない場合、運転時に眼鏡やコンタクトの使用が義務付けられますのでご注意ください。
修了検定および卒業検定とは?
修了検定とは教習所の敷地内コースで行われ、基本的な運転技術が身についているかの技能試験を行います。
また、卒業検定とは教習所を卒業する際に、最後に行われる技能試験です。
これらの項目を教習所の検定員が判定します。持ち点100点の内、70点以上が合否のラインです。試験の公平や公正を期するために、受験者を複数にしたり、第3者を乗せて試験が行われます。大きなミスでは1回だけでも中止になる事もありますので、最後まで気を引き締めて、油断のないようにして下さい。
仮免・本免とは?
仮免とは仮運転免許の略称です。仮免許とも呼ばれる事もあります。2段階の路上での運転練習を行うに当たり、必要な運転免許です。また、最終的に得ようとする自動車運転免許は本免許・本免と呼ばれます。
運転免許取得までの平均期間はどれくらい?
運転免許を取得するには上記10.の行程を一つ一つクリアしていかなければなりませんが、一般的に通学では2〜3ヶ月の期間が平均的な免許取得期間となります。
最短取得期間は?
しかしながら、最短で取得するとした場合はなんとAT免許では13日間で卒業検定(8.)までの期間を終了し、一回で本免学科試験をクリアすると14日目で免許を手にすることも可能です。この日数は都道府県や各教習所によっても多少異なりますので、ご注意ください。
最長取得期間は?
また、最長では教習の期限は9ヶ月間あります。卒業検定期限は全課程の技能教習と学科教習を修了した日から3ヶ月間ありますので、最長1年は自動車学校に在籍する事ができます。ただし、この場合は卒業検定まで仮免許証の有効期限がある事が最低条件です。また、教習所で発行される卒業証明書の有効期限は1年あります。
教習スケジュール
1段階では1日に最大2時限まで、2段階では1日に最大3時限まで技能教習を行うことが出来ます。1日に連続して技能教習予約ができれば、スイスイ進んで行くので、お申込みされる際、教習予約プランの選択にも注意をしてください。
受講スタイル
- 技能教習は個別指導
技能教習は一般的にマンツーマンの個別指導で行われます。1技能教習が終わるごとにその教習生の苦手ポイント等が引き継がれ、そのカルテを元に、付きっきりで教習とります。そのため、他の生徒の目も気にすることなく疑問もその場で解消できます。又、教官が教習生のレベルを把握し、得意不得意に応じ配分調整なども柔軟に対応してくれるので安心です。 - 学科教習は集団指導
一方、学科教習では集団教習となり、又、50分が一コマで教習の約10分はビデオ学習から始まります。そのため、急に睡魔に襲われたり、モチベーションの維持が難しい側面があるかもしれません。又、集団教習の場合は不明点などがあった場合、聞きづらいという点や疑問がその場で解消しづらい点もあるかもしれません。
1段階ではどんなことをするの?
学科教習は10時限、内容は全て法令のみですが、法令の中にも歩行者保護、運転におけるマナーも多く学びます。技能教習は基本的な運転技能を習得するためにAT12時限 / MT15時限行います。教習は全てコース内の運転のみとなり、教習車には補助ブレーキがついており、危険があればとなりの指導員が補助し、事故や怪我をすることはまずありません。1段階後半には無線教習で隣に指導員を乗せず自らの判断で運転練習をする時間もあります。
第1段階すべての教習終了後、修了検定(技能試験は100点満点中、70点以上で合格)、仮免学科試験(50点満点中、45点以上で合格)を受験し、両方を合格した場合、仮運転免許証が交付されます。
第2段階ではどんなことをするの?
学科教習は16時限、安全に運転するための知識と応急救護を行います。
技能教習は19時限、は路上で教習(高速教習を含む)を行いますが、一部、場内コースやシミュレーターを使い、急ブレーキ体験や、悪条件下での運転体験、危険場面を設定し、それに対応する危険予測学習など、危険を安全に体験することによって、学科で習う安全運転知識をより理解してもらうような内容が多くあります。
第2段階すべての教習終了後、卒業検定(技能試験は100点満点中、70点以上で合格)すると卒業証明書がもらえます。
最後の最後
その後、運転免許センターで本免学科試験(100点満点中、90点以上で合格)を受験し、合格した場合、即日、免許証の交付となります。
以上が大まかな教習所での入校から卒業までの流れとなります。なかなか思い通りにスケジュール調整ができなかったりして、大幅に教習の予定がくるった場合など、教習を開始してから発生するいくつかの重要な期限、期間があります。この期限以内で次のステップに進めなかった場合は、出直し教習等、二度手間、三度手間となり、教習所の卒業や免許取得までの日程が大きく遅れることになるので、注意が必要です。教習所のスタッフや指導員の方もチェックはして下さいますが、不安なら写真を撮って、リマインドすれば安心ですね。
抑えておくべき5つの期限
- 教習の有効期限:9ヶ月
教習開始から9ヶ月以内に、技能教習と学科教習の全課程を終えなければなりません。 - 仮免学科試験の有効期限:3ヶ月
技能試験の修了検定合格後、3ヶ月以内に筆記試験の仮免学科試験に合格しなければなりません。3ヶ月を超えた場合は、再度、技能試験の修了検定を受験しなければなりません。 - 仮運転免許証の有効期限:6ヶ月
修了検定合格後、仮免許学科試験に合格し、仮免許証の交付後から6ヶ月。仮運転免許証の期限が切れると、卒業検定が受験出来ません。 - 卒業検定の有効期限:3ヶ月
全課程の技能教習と学科教習を修了した日から、3ヶ月以内に、卒業検定を合格しなければなりません。教習期限がまだ有っても、過ぎたら無効となりますので、注意が必要です。 - 卒業証明書の有効期限:1年
この1年の期限内に合格できなければ、最初からのふりだしとなりますので、十分にご注意ください。
最大の関所は学科試験
さて、続いては一連の流れの中で、当初の予定を狂わせる難敵:学科試験対策についてです。多くの方の免許取得においてつまずくポイントとして上げられます。先程の流れにもあった通り、1段階(場内教習)の締めくくりに仮免学科試験と免許証の交付前に行われる試験場での本免学科試験となります。
90%が勝敗ライン
出題数は仮免が50問、本免が100問でいずれも正答率90%以上が勝敗ラインとなります。仮免では45問以上、本免でも90問以上の正答が合格ラインとなります。○×の正誤式問題でも侮るなかれです。
合格率は都道府県、教習所によってもバラバラ
実はこの学科試験の内容は全国の都道府県で全て異なり、又、問題様式も複数あります。したがって、都道府県や教習所によっても合格率が大きく異なります。
又、外国籍の方で日本語の読解が難しい人は、他言語での受験を許可している都道府県もあるので検討してみてはいかがでしょうか?
ここでみなさんがつまずくポイントをお伝えいたします。
出題範囲は広範囲
仮免学科試験の出題範囲は1段階の学科教習500分(10時限×50分) となります。また、本免学科試験になると出題範囲は学科教習の1300分(26時限×50分)となります。本免学科では広範囲から出題されるため、1時間1時間の学科教習は集中して取り組みましょう。
それでは、間違え易い箇所をここでは4つ紹介します。
1.ケアレスミスにご注意を!
分かりやすく書いている問題ほどちゃんと読まずに回答して、間違えてしまっていることが多いです。 途中で読み終わり、答えを導いた場合、答え合わせをすると、なぜこの答えを書いたのか自分でも理解ができないといったように、最後まで読んでいれば答えられた問題もあるのではないでしょうか。簡単そうな問題こそ注意深く丁寧に回答するとケアレスミスも防止できるでしょう。
2.日本語の表現に注意しよう!断定表現や命令口調は注意を!
- 断定表現
(1)子供が一人で歩いているときは、必ず一時停止をしなければならない。 答:× 徐行か一時停止をすれば良い
(2)赤信号では必ず停車しなければならない。答:× 緊急車両(救急車&消防車&パトカー)はその限りではないため。
※このように必ずがある場合要注意! - 数字については暗記すべし
(1)合図を出してから進路変更するまでの時間
(2)乗車定員
(3)道路に駐車する際の自動車の右側に必要な駐車余地
(4)積載物の高さ制限
(5)道路に引き続き駐車できる1日あたりの最大時間
(6)道路工事区域、消火栓からの駐車禁止範囲 - その他にも道路交通法では、命令口調の法律はなく、「~をしなければならない」、「~をおこなわなければならない」という表現が使われています。~をしなさい、~をしたほうが良い場合がある等の言葉にも注意が必要です。
3.標識問題は色で感覚を!
- 標識問題で間違えやすいのは、似たような標識と間違えることです。 たとえば、
(1)赤色は、危険を促す(止まれ、禁止等)
(2)黄色は、注意を促す(急なくだり坂、道路の端が崩れやすい等)
(3)青色は、案内を表示(方向や案内板などに利用)
※まずはこの3色を覚え、次に形を把握していくとスムーズにいくのでおすすめです。
それでは、これら学科試験対策の攻略法をお教えいたします。
攻略法
- 反復練習
一番大切なことは反復練習することです。何度もくり返し練習問題を解くことで、出題者の意図や、ひっかけ問題についても正しい選択が出来るようになります。 - 時間配分
反復練習を行う事で、時間配分について感覚がつかめるようになります。90%の正答率で合格ラインに達するため、問題の読みが浅く、本来答えられる問題をミスするのは致命傷となります。本番で焦らない為にも、事前に予行演習を行ってケアレスミスをなくしていけばスムーズに取得できると思います。
自動車教習所では、仮免・本免の合格率を毎月把握しています。そのため、教習所でもらう問題には最新の出題傾向が反映されている可能性が高いでしょう。また、教習所によってはPCが用意されていて、好きな時間に問題をとく練習ができるところもあります。
こういったPCでの演習ツールや教習所でもらう問題集を利用して、繰り返し問題をといてしっかり知識を身につけましょう。下記のオンライン教材は、動画を見るだけでひっかけ問題などを理解できるようになっているのでぜひ活用してください。
まとめ
一生に一度の教習所。この記事をお読みいただいた方皆様に、一生の思い出に残る教習所のキャンパスライフを存分に楽しんで頂き、スムーズに御卒業いただきたく思います。素敵なカーライフ人生を満喫して下さいね。