教習所へ通っている途中で親の転勤や引越し等で住むところが変わる方、あるいは今の教習所がちょっと合わない!なんて思っている方は必見です!
ここで紹介するポイントを一通り押さえていただければ、教習途中でも別の教習所へスムーズに転校し、教習再開することができるようになります。教習所の転校は決して珍しくありません!
そこでここでは教習所をスムーズに転校できるように気を付けるポイントをご紹介いたします。
これを読み終えていただければ、よりスムーズに転校準備を進めることができるようになります!
教習途中での転校は可能です!
逆に転校は何回までしか出来ないといった条件もありません。唯一、抑えなければならない重要なポイントは教習期限となります。この教習期限は教習開始日から9ヶ月間となります。
普通車・普通自動二輪・大型自動二輪・準中型・中型・大型・普通2種・中型2種・大型2種:教習期限が9ヶ月です。
大型特殊・けん引:教習期限が3ヶ月となります。
例えば、8月1日に普通車で入校した場合、即日教習を開始すれば、9ヶ月後の4月30日までが教習期限となります。
この期限までに技能教習と学科教習の全過程を終えなければなりませんが、この間に幾つの教習所を渡り歩いても、問題はありません。転校は可能です。ただ、教習期限が迫ってきた場合、転校をお受けしない教習所もあります。期限には細心の注意を払って、行動をしましょう。
こんなにも違う退校と転校!!
転校は上記で説明した通り、教習期限である9ヶ月の間、何度でも転校でき、実施した教習項目は引継がれます。一方で退校の場合は、教習所がお客様から退校の申し入れを受けて、退校(解約)処理してしまうと、実施済みの教習は二度と復元できなくなり、転校手続きは行えません。最初からの入校手続きとなります。教習を開始して間もない時点で、どうしようかと考えている方は、まずは思い止まり、教習所関係者やご両親等に相談しましょう。
教習期限が切れてしまった場合の対応法
1段階の途中
1段階の途中で期限が切れてしまった場合:残念ながら教習は全て無効となり、最初からのやり直しとなります。
2段階の途中
2段階の途中で期限が切れてしまった場合:教習は全て無効となりますが、まずは仮免の有効期限をご確認ください。仮免の有効期限は仮免交付後、6ヶ月間となります。この有効期限が延長になることはありませんが、まだこの有効期限が残っている場合に、 “仮免所持”ということで、“仮免所持プラン”でご入校頂けるプランを多くの学校では用意しています。また、合宿での仮免許プランの取扱もありますので、時間に余裕のある方は通学校の仮免所持プランと費用面で比較されるのも良いでしょう。
転校費用について
転校する場合、追加で5〜12万円追加でかかる事が多い。
結論から申し上げると、
- 転校しないで卒業した場合より、5~12万円追加でかかることが多いようです。
- その内訳の中で、転校先の教習所の入学金と、現在の教習所の転校手数料などが多くを占めます。
それぞれ詳しく見ていきましょう
まずは、現在通っている教習所を中途解約・退校精算する方法について解説します。
続いて、転校先の教習所で発生する費用ついて解説します。
転校費用①:中途解約時の精算方法と返金実態について
では、中途退校した場合、どれほどの費用が返金されるのでしょうか?
お客様のご都合により中途解約される場合は当校規定に基づき必要経費の実費を差し引いて精算します
とした文言が一般的です。
ここでは、具体的にみていきましょう。
まずは教習料金の内訳を調べてみましょう。
教習料金が25.9万円(税抜)の場合
入学金 | 50,000円 |
技能料金 | 136,000円(4,000円×34時間) |
学科料金 | 52,000円(2,000円×26時間) |
検定料金 | 16,000円(8,000円×2回) |
教材費 | 2,000円 |
適性検査料 | 1,000円 |
写真代 | 1,000円 |
効果測定料 | 1,000円 |
小計 | 259,000円(税込279,720円)・・・① |
仮免手数料 | 2,850円(非課税)・・・② |
支払総額 | 282,570円・・・①+② |
教習原簿が教習進捗のカルテですから、実際に技能教習・学科教習の進度は原簿を用い、中途解約精算する際の資料となります。
例えば1段階の途中で中途解約する場合(技能教習5時間済み、学科教習6時間済み)
教習料金 | 259,000円(税込279,720円)・・・① |
【実費】
入学金 | 50,000円 |
技能料金 | 20,000円(4,000円×5時間) |
学科料金 | 12,000円(2,000円×6時間) |
教材費 | 2,000円 |
適性料 | 1,000円 |
写真代 | 1,000円 |
効測料 | 1,000円 |
小計 | 87,000円(税込93,960円)・・・② |
解約手数料 | 20,000円(税込21,600円)・・・③ |
差引返金総額 | 164,160円・・・①-(②+③) |
わずか数日のみ教習しただけでも、実費に入学金、その他費用が含まれるため、2/3程しか返金ありません。また、解約手数料とした諸費用も発生します。
続いて、
例えば2段階の途中で中途解約する場合(技能教習18時間済み、学科教習12時間済み)
教習料金 | 259,000円(税込279,720円) ・・・① |
【実費】
入学金 | 50,000円 |
技能料金 | 72,000円(4,000円×18時間) |
学科料金 | 24,000円(2,000円×12時間) |
検定料金 | 8,000円(8,000円×1時間) |
教材費 | 2,000円 |
適性料 | 1,000円 |
写真代 | 1,000円 |
効測料 | 1,000円 |
小計 | 159,000円(税込171,720円)・・・② |
仮免手数料 | 2,850円・・・③ |
解約手数料 | 20,000円(税込21,600円)・・・④ |
差引返金総額 | 83,550円・・・①-(②+③+④) |
こちらも2段階に入り、数時間のみ教習しただけでも、1/3程しか返金ありません。また、解約手数料とした諸費用も発生します。
教習を中断し、退校(解約)をする場合は、技能教習、学科教習、検定は実施済みか否かによって、中途解約精算時の返金額の計算に加味されます。一般的に入学金やその他費用においては入校した時点で返金対象でなくなる事が多いようです。また、解約手数料として2万〜3万円が別途必要となります。思っていたより手元への返金額が低くなる事が多いのが実態です。
転校費用②:転校時の教習料金について
続いて、転校時の教習料金の実態について説明していきます。
※教習所によって入学金、技能料金、学科料金、検定料金等は異なります。
転校時の教習料金=入学金+未実施教習料(技能単価×未実施時間数)+未実施学科教習料(学科単価×未実施時間数)+未実施技能検定料(検定単価×回数)+その他費用(教材費+写真代、適性検査料、効果測定代+etc..)
転校時の教習所で未実施の技能教習、学科教習、検定については言うまでもありませんが、入学金とその他費用がこちらもでかかる事がポイントです。
一概には言えませんが、3万〜8万円の入学金、その他費用も2万〜4万である事が多いため、転校時には5万〜12万円が追加でかかる事と、教習所によっては転校手数料として、5千円〜1万円かかる場合もあります。
転校手続きの流れ
①現在、通っている教習所に転校の意思がある事を申し入れる。
転校先の教習所が決まっていれば、学校名についても申し伝える。
②現在通っている教習所から転校先の教習所へ教習進度や教習期限、仮免期限について記載のある教習原簿の確認が行われます。現在通っていた教習所から転校先の教習所に教習原簿、入所時に持参いただいた住民票や入校式で撮った証明写真を一式にして郵送され、転校処理される場合と、現在通っている教習所から一式を貰い、転校する学校に直接持参するケースがあります。
③教習所間でやり取りされる場合では、転校先の教習所からご本人様に電話が入り、再入校手続きの案内が入ります。
※ご本人様が行う手続きは特段ありませんが、引っ越し等でお住まいが変わり住民票が変更となりましたら、速やかに転校先の教習所へその旨連絡してください。引っ越し等で都道府県が変わった場合などは、住民票の変更が行われないと、現在、所在の県、免許センターで本免学科試験では受験できません。
スムーズに転校する為の知っておくべき4つの事
- 1段階の終盤に差し掛かっている場合は、修了検定及び仮免学科まで終えて転校手続きをお勧めします。
(1)教習車
一般的に自動車学校で使用される教習車は学校ごとで異なります。初めて車に乗った教習生にとって、教習で使用した車両と検定で使用する車両が異なる事で運転の難易度は非常に上がります。運転席から見た視界、車幅、ギアの入り方も異なります。今まで慣れ親しんだ教習車で技能試験に臨まれる事が合格の近道です。
(2)場内コース形状
全国どの指定自動車教習所でも試験基準、減点項目などは一緒ですが、コースの形状は学校によってバラバラです。道路端に15cm程度の落差がある浮きコース(凸状のコース)、道路端に縁石が設けられているコース(凹状のコース)、傾斜のあるコース、他車種の往来が多いコース、見通しの悪いコース等、教習生にとっては難関と思われる方も多いと思います。
(3)学科試験
県により学科試験の出題傾向は多少異なると言われています。指定教習所の指導員は効果測定や練習等問題等で間違いの多い問題を抽出し、教習生へ反復練習を促したりする事で、学科試験合格率の向上を行っています。
(4)仮免入校プラン
1段階の修了検定、仮免学科まで行き、2段階の最初から通えるプランを教習所は予め用意しています。2段階から転校されてる方や、免許を失効したが仮免のみお持ちの方向けのプランです。仮免入校プランの場合、通常よりも入学金が安く設定されている教習所があったり、合宿の場合ですと、最短7泊8日で卒業も出来、通学よりリーズナブルな価格設定が魅力です。普通車の場合、2段階で技能教習19時間、学科教習16時間と履修しなければならない教習時間は35時間もあります。これらがたった1週間程で取得できるのはメリットですね。 - 2段階の終盤に差し掛かっている場合は、転校せず、卒業まで終える事をお勧めします。
(1)路上コース
路上コースは場内コース以上に地域によって環境がまったく異なります。交通量、交差点数、道路標識数(案内、規制、警戒、指示、補助など)、歩道を歩く人の数、道路を走る自転車やバイクの数など。田舎の合宿校から都市部の通学校への転校された方のお悩みとして、よく聞かれるあるある情報です。
まとめ
いかがでしたか?誰しも最初から転校ありきで教習所に入校される方はいないかもしれません。しかしながら、教習期限内での転校手続きは簡単である事と、期限が切れてからでは、振り出しに戻されます。この記事が皆様方にとって免許取得後の豊かなカーライフ人生の一助となることを祈念します。